「帙」という、聞いたことも見たこともないような字を使った言葉ですが、名前を知らずに図書館などで目にしたことのある方もいるかもしれません。
「帙」とは書物や雑誌を保護するための外包みのことで、図書館などでも特に和漢古書(日本や中国などの古い書物)に使用されています。
グループ施設の池田文庫で使用している「帙」は、芯となる厚紙を中性紙で包んで外側に布を貼り、折り畳んで書物等を包みます。そして最後に、綴じる部分を“こはぜ”や紐で留めます。「四方帙」は、その名のとおり四方から折り畳んで包む「帙」で、ほかに折り畳み方や形状等によって「無双帙」「丸帙」「板帙」などがあります。ちなみに中性紙を使用するのは古書の酸化を防ぐためです。
「四方帙」は和漢古書のように書架に立てることができない資料に使用することが多いのですが、洋装本等でも、合冊しない雑誌や酸性紙といった劣化の激しい資料などを「四方帙」で保存します。
非常に貴重な図書や雑誌、宝塚歌劇や阪急電鉄に関する資料等を豊富に収蔵する池田文庫では、資料の保管に多くの「四方帙」を使用しており、それらは、資料の大きさに合わせて誂えた専用サイズのものばかりです。
小林一三翁が抱いていた「地方文化事業」という夢を形にした図書館施設として1949年4月に開館した「演劇専門図書館」です。多様な収蔵品は、毎年春と秋の2回テーマを決めて企画展示や講演会を開催しています。また閲覧室を一般の人々に開放して、地方文化の発展に寄与しています。
4月24日〜6月7日まで「阪急の電車いまむかし―鉄道車両の100年をふりかえる―」を開催しますので、ぜひ足をお運びください。