ゆめ・まち隊の突撃レポート

阪急バス
「100%バイオディーゼル燃料バスの運行」
第18回は、使用済み食用油から作られるバイオディーゼルを使用したバスを走らせる、阪急バスの取り組みについてご紹介していきます。
(本ページの内容は、2010年6月時点のものです)

人と地球にやさしいバス
軽油・ガソリンなどの化石燃料に代わる環境に優しい燃料として注目を集めるバイオディーゼル燃料。そもそも化石燃料を使用すると、それまで原油などの状態で地中にあった炭素がCO2として大気中に放出され、地上のCO2の絶対量を増やしてしまいます。
その点バイオディーゼルをはじめとするバイオ燃料は、栽培された植物からできた食用油などをもとに精製されるため、放出されても大気中のCO2の絶対量を増やすことがありません。また石油を燃やすと発生し、喘息などの原因となったり、酸性雨をもたらすことが指摘されているSOx(硫黄酸化物)もほとんど排出しません。
バイオディーゼルは5%以下の割合で軽油に混ぜて使用されるのが一般的ですが、阪急バスの取り組みではより環境にやさしい取り組みということで、バイオディーゼル燃料を100%使用しています。この決断に関して、阪急バスの仲さんはこう語ります。「これまで阪急バスでは、2007年度、2008年度に大阪の農村地域などと連携しバイオディーゼルバスの社会実験に携わってきました。この時の経験と得られたデータをもとに、さらには、グループ各社の協力を得て、2008年から豊中で100%バイオディーゼル燃料を使用したバスの運行を開始しました。そして、2009年に1両を追加して計2両の運行を行っています。」
阪急バス 仲さん
100%バイオディーゼル燃料バスの運行

グループ企業との連携
この取り組みは、阪急バスだけでなく、阪急阪神エムテック、阪急阪神ホテルズ、いいなダイニング、そして燃料の精製を行う外部の専門企業との連携によって成り立っているのだといいます。
「阪急バスでは運行に対する安全に万全を期すため、グループ会社でバスの整備を一手に引き受ける阪急阪神エムテックに管理を依頼し、通常のバス点検・整備よりも更に念を入れた体制を敷いて、対応しています。またバイオディーゼルバスが一年間に使用する燃料、約10,000Lを阪急阪神ホールディングスグループのホテル・惣菜店舗から出る使用済みの食用油などでまかなうことができました。」
こうしたグループ企業との連携には、環境に優しいバスを走らせるということに留まらないメリットがあると仲さんは言います。 「バイオディーゼル燃料を精製することによって、レストランやホテルであればこれまで廃棄物となっていた油をリサイクルできますし、阪急阪神エムテックでも整備に関するノウハウの蓄積などといった、メリットが相互に生まれます。もちろん、バスの運行によって、地域に住む多くの方が環境問題に関心を寄せるきっかけになるなど、あらゆる方面でWIN-WINの関係を続けていきたいですね。」
100%バイオディーゼル燃料バスの運行
100%バイオディーゼル燃料バスの運行

もっと環境に優しい未来を目指して
「2009年にバイオディーゼルバスを増車したきっかけは、2010年3月14日の阪急京都線に開業した摂津市駅にあります。カーボン・ニュートラル・ステーションとして、地球環境に配慮した運営を行う摂津市駅に乗り入れるバスの1台をバイオディーゼルにすることで、私たちも阪急阪神ホールディングスグループの環境活動に参画していこうという思いがあったのです。それに伴い、より多くの地域の皆さんに、当社と阪急阪神ホールディングスグループの環境への取り組みを知ってもらおうと、バスの外観も、「阪急阪神 未来のゆめ・まちプロジェクト」でシンボルマークを描いてくださった、ウマカケバクミコさんのイラストを用いたラッピングを施しました。」
今後の展開については「バイオディーゼルバスの台数を増やしていくことを考えると、燃料の確保などの課題があります。それでも、私たちはバスの運行を通して、地域の皆様に地球温暖化防止への取り組みの姿勢を伝えていきたいと思っています」とのこと。仲さんのお話から、地域の皆さんと阪急阪神ホールディングスグループが一体となって、地球温暖化防止に取り組んでいきたいという強い想いが伝わってきました。
100%バイオディーゼル燃料バスの運行
100%バイオディーゼル燃料バスの運行

行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 阪急バス「100%バイオディーゼル燃料バスの運行」

100%バイオディーゼル燃料バスの運行今回取材に訪れたのは、阪急バス柱本営業所。

取材の最中にも、バスが頻繁に出入りする活気ある営業所でした。一通り取り組みに関するお話しを聞いた後で、仲さんが取り出したのは液体の入った2本のビン。

片方は、褐色になって少し沈殿物のある油。いつもキッチンで見る使用済みの食用油そのものです。もう片方は、蜂蜜のようなコハク色に透き通った油。これがバイオディーゼル燃料なんだそう。バスを走らせるためには、食用油をそのまま使うのではなく、油脂からグリセリンを除き、バスの燃料である軽油と同程度まで粘度を落とすための化学的な処理をする必要があり、阪急バスでは外部の企業にその工程を任せているといいます。しかし、加工しているとはいえ、食用油でバスが走るというのは少し不思議な感じです。

100%バイオディーゼル燃料バスの運行空色にラッピングされ、ウマカケバクミコさんのかわいらしいイラストが描かれたバスの後ろに回ってみると、排気ガスがほのかに香ばしいのに気が付きました。「なるほど、確かに食用油だ」とここにきてやっと納得。

阪急バスではさらに、取り組みを紹介するため車内にバイオディーゼル燃料のポスターを掲載したり、小学生に向けた環境教育の場に出張したりと環境啓発活動を行っています。バイオディーゼルに関しては、京都市などの一部地域で市民と自治体が一緒になって回収・リサイクルを進めていますが、阪急阪神ホールディングスグループという企業内で、こうした大々的なリサイクルシステムを作るのには苦労もあったようです。しかしその苦労が実り、他でも少ない100%のバイオディーゼル燃料をバス2台分、グループ内で確保した仲さんには、この取り組みに対する自信と誇りを感じることができました。





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