ゆめ・まち隊の突撃レポート

阪神電気鉄道
「『阪神電車まなび基地』における見学の受け入れ」
第50回は、阪神電気鉄道が、尼崎センタープール前駅の高架下に開設した、小中学生対象の無料体験型学習施設「阪神電車まなび基地」を紹介します。
(本記事の内容は、2015年9月時点のものです)

尼崎センタープール前駅高架下に「阪神電車まなび基地」を開設
阪神電気鉄道は、2015年4月12日に尼崎センタープール前駅の高架下に小中学生を対象にした体験型学習施設を開設しました。その名も「阪神電車まなび基地」。ここでは、大正・昭和期に活躍した旧型車両の見学をはじめ、運転士体験や、踏切設備での電車の安全運行の学習、人工光でグリーンリーフなどを育てる野菜栽培所の見学が無料でできます。開業110周年記念日である4月12日に合わせて実施された「第1回親子見学会」には、応募数約150組の中から親子30組を招待。開業110周年記念式典には、尼崎市の稲村和美市長と阪神電気鉄道の藤原崇起社長がかけつけ、こども達と一緒にテープカットを行って門出を祝いました。

往時の姿に戻った旧型車両で歴史を体感するこども達
「親子見学会」では、最初にこども達に『阪神電車マスターBOOK』が手渡されます。次に、カラフルな展示パネルを使って、従業員が阪神電車の歴史や取り組みについて説明したあと、各施設に移動して、待ちに待った見学・体験をスタート。
大正・昭和時代に活躍していた頃の姿に美しく補修された旧型車両は、601形604号と1141形1150号の2両。601形は車体表面にリベット(鋲)がある外観が特徴で、日本で初めて自動開閉扉が採用されました。1141形は阪神間モダニズムの影響を受け洗練されたデザイン。車内では、歴史を感じさせる木製の内装や運転席を見ることができ、吊り広告などが再現されています。そのひとつひとつを間近で観察するこども達の目は輝き、「格好いい」という声が口々に聞こえてきました。
また、踏切設備には、保線作業や信号・踏切点検の仕事を伝える人型パネルが設置され、模擬踏切では実際に非常ボタンを押して、接近する電車の運転士に異常を知らせる仕組みを学習しました。

リアルな動画を使った本格的な運転シミュレーターを体験
普段入ることのできない教習所の中に入ると、本格的な設備に「すごい!」という歓声が親子から上がりました。運転士の仕事について説明を受けたあと、こども達は順番に制服と制帽を着用して、リアルに再現された動画を前に、「知らせ灯よし!」「出発進行!」などと声を出して計器や信号を確認し、ブレーキとノッチ(アクセル)を操作しながら一駅間を運転します。指導役の方は、「今日のために運転指導の自主練習をしました。緊張しますが、こども達が喜んでくれるのでうれしいです」とのこと。こども達は、「ちょっと難しかったけど、おもしろかった」と話します。指導の合間にもこども達から質問が寄せられるなど、会場には和やかな時間が流れました。
阪神野菜栽培所では、苗の実物見本を見て、水耕栽培の仕組みや成長過程を学ぶことができます。現在はグリーンリーフやフリルレタス、ベビーリーフを生産し、阪神百貨店の食品売り場、コンビニ「アズナス」のサラダやサンドイッチなどに使用しているほか、ホテルやレストランなどで利用されています。害虫が入らない環境なので、農薬を一切使用しておらず安心。また、食べていただく皆さんに近い場所で栽培・販売しているため、とても新鮮です。
「阪神電車まなび基地」の企画を担当した阪神電気鉄道の高田さんは、「今後は親子見学会のほか、小学校の社会科見学の受け入れもします。参加者一人ひとりを大切にしていき、阪神電車の存在を身近に感じてもらいたい」と展望を語ってくれました。


行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 阪神電気鉄道「『阪神電車まなび基地』における見学の受け入れ」

尼崎センタープール駅前の高架下に保管されていた旧型車両と、教習所、踏切設備、野菜栽培所がうまく活かされた「阪神電車まなび基地」。こども向けの体験型学習施設ですが、運転シミュレーターを、運転のプロによる指導のもとで体験できるなど、本格的な内容になっています。こども用の制服と制帽を身につけるとテンションが上がって、車掌の真似を始めるこどもも。また、踏切設備ではレールをメンテナンスする裏方の仕事を学ぶこともできました。

レトロ感あふれる旧型車両を気に入るこどもが意外にも多く、「木製の内部が格好よく、ワクワクした」と、歴史を肌で感じてくれたようです。ところどころで、自由に親子で写真撮影ができる時間もあり、参加した親子の皆さんは大満足の様子。個人的には、野菜栽培所に興味津々。クリーンルームで育つ野菜は、農薬を使わずに育てられ新鮮なうえ、柔らかくて食べやすいそうなので、早速、わが家の食卓にも並べたいと思いました。

見学会の最後には、施設長から「これからも阪神電車の制服を着た人を見かけたら、気軽に声をかけてください」という言葉がありました。様々な部署が協力して運営する「阪神電車まなび基地」を訪れたこども達が、阪神電車のファンになってくれるとうれしいなと思う取材になりました。



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