ゆめ・まち隊の突撃レポート！（ザ・リッツ・カールトン大阪（阪神ホテルシステムズ経営）「肢体不自由児施設とのクリスマス交流」）｜阪急阪神未来のゆめ・まちプロジェクト

取組方針

ザ・リッツ・カールトン大阪（阪神ホテルシステムズ経営）
「肢体不自由なこども達とのクリスマス交流」

第52回は、ザ・リッツ・カールトン大阪が毎年「大阪発達総合療育センター」（大阪市）へ出向いて行っている、クリスマス交流のイベントを紹介します。
（本記事の内容は、2015年12月時点のものです）

ザ・リッツ・カールトン大阪は、世界のザ・リッツ・カールトンホテルと一緒に、「コミュニティーフットプリント」と呼ばれる社会貢献活動を行っています。社会に足跡を残すという意味が込められたこの活動は、（1）こども達の幸福（2）貧困と飢餓の撲滅（3）環境保全の3つの取り組みで構成されています。
この一環として、ザ・リッツ・カールトン大阪は、10年にわたって毎年クリスマスの時季に「大阪発達総合療育センター」を訪れ、イベントを実施。サンタクロースやホテルのマスコットキャラクターのリオン君に扮したホテルスタッフ達が施設に出向き、ケーキを提供したり、音楽を演奏したり、記念撮影に応じるなどして、施設のこども達と保護者の方々に、クリスマスの楽しい雰囲気を届けています。

大阪発達総合療育センターは、肢体不自由児および重症心身障がい児者を医療・福祉の両面で支援するために大阪で最初に開設された施設です。イベントは、主に通所児が集まる5階の交流スペースからスタート。大勢のこどもや保護者、施設スタッフの方々が見守るなか、サンタやリオン君に扮したホテルスタッフ達が登場すると、会場は歓迎の拍手で包まれました。あいさつの後、シェフお手製の大きないちごケーキを切り分け、サンタが一人ひとりに手渡します。おいしそうにケーキを頬張る3歳の女の子は、今年で4回目の参加とのこと。「（普段は食べる量が少ないのですが）リッツさんのケーキは全部食べてくれるんですよ」と、お母さんが教えてくれました。
クリスマスの装飾が施された4階から2階の各フロアでも、サンタ帽などをかぶったこども達がお待ちかねです。ベルの音とともにサンタ達が到着。移動が難しいこども達のために、リオン君とサンタが個室をまわります。ケーキがふるまわれ、順番にサンタと握手をしたり、リオン君と記念撮影するこども達は、皆それぞれに楽しそうです。最終フロアの2階では、色とりどりの折り紙に「また来てね」「ありがとう」と書かれた手紙が、代表の女の子からサンタへと手渡されました。

今年で参加8回目の松尾シェフは、「『固形の食事を摂ることが難しい子でも、リッツのケーキは全部食べてくれた』と聞くことがとてもうれしいです」とのこと。自主的に参加したスタッフも、「このような貴重な経験が私自身にとっても人生の糧となり、仕事にも活かされると思います」と話します。
イベント後、大阪発達総合療育センターから感謝状の授与があり、法人理事長から「館内でプロのおもてなしを受けるという、非日常の体験ができるこのイベントを、毎年皆さん楽しみにされています。このような地域・施設・企業が一体となったイベントが増えればありがたいです」というお言葉をいただきました。毎年の交流が、こども達にとっても大切な思い出となっているこのイベント。「来年も待っています」という皆さんの声に、ホテルスタッフ達の顔が一層ほころびました。

行ってきました！社会貢献担当の当日レポート　ザ・リッツ・カールトン大阪（阪神ホテルシステムズ経営）
「肢体不自由なこども達とのクリスマス交流」

クリスマスの雰囲気を味わいながら、ホテルのおもてなしや演出が受けられるこの機会を、こども達だけでなく、保護者の方々も喜んでおられることが伝わる心温まるイベントでした。また、施設スタッフの方々が楽しそうに場を盛り上げておられる様子も印象的でした。

ザ・リッツ・カールトン大阪のシェフがつくる、国産いちごをふんだんに使ったいちごケーキは毎年大人気。「おいしい？」という問いかけに、ほっぺを指で押したり、両手の指を上にあげて「おいしい」と、思い思いの身振りや手振りで応えてくれました。こども達の気持ちを汲み取ることが難しい場合でも、保護者や施設スタッフの方が、表情の変化を見て「とても喜んでると思います」と教えてくださいました。ホテルスタッフ達も、ケーキを手渡したり、触れ合ったり、記念撮影をするなかで、こども達との距離が近くなっていくのが感じられました。

この交流イベントには、外出や移動が困難なこども達にホテルのサービスを体感してもらうことで、夢をもって健やかに成長して欲しいというホテルスタッフの願いが込められています。このようなイベントが多くの施設で広がることを願う取材になりました。