ゆめ・まち隊の突撃レポート

阪急電鉄・阪神電気鉄道
「STOP!DRUNK DRIVING PROJECT」
第6回は2007年から始動し、阪急電鉄・阪神電気鉄道がコアパートナーを務めている飲酒運転撲滅プロジェクト「STOP DRUNK DRIVING PROJECT」について取材しました。
(本ページの内容は、2009年6月時点のものです)

人から人へ、つながり広がっていく飲酒運転防止の願い
SDDプロジェクトのきっかけについて、今回のプロジェクトを企画・運営する阪急阪神ビルマネジメントの三村さんに伺いました。「ことの始まりは、2006年に福岡で3児が犠牲となった飲酒運転事故です。メディアでも連日大きく取り上げられ、多くの方がその悲惨さにショックを受けました。そんな時、FM OSAKAに勤めるプロデューサーから、『こんな悲劇を繰り返してはならない。飲酒運転をなくすために私たちに何かできないか』と声が上がったのです。私たちもその想いに共感し、また公共交通機関を持つグループの一員としての使命を感じ、FM OSAKAが主催するこのプロジェクトに、コアパートナーとしての参画を決意しました」。
現在、商業施設でのトークイベントやミニライブの実施、阪急梅田駅のビッグマン前での大阪府警協力による啓発活動など大阪・梅田を中心に飲酒運転撲滅のためのPRイベントを展開。さらに毎年2月20日には当プロジェクトに賛同いただいたアーティストによる大阪城ホールでのチャリティライブを開催するなど、実に多彩な活動を行っています。
こうした大々的な活動には、大きな宣伝効果もあるのでは? という質問に対し、SDDプロジェクトの実務を担う金正さんは「イベントだけではなく、阪急・阪神沿線でのポスター掲載や情報誌、1,800台を超えるグループ企業のバス・タクシーなどでもSDDのPRは行われています。しかし、私たちは飲酒運転による悲劇を繰り返したくないという人々の願いを商業的に利用するつもりはありません」と語ってくれました。
その言葉通り、イベント等で集まった募金だけでなく、チャリティライブの入場料もすべて(財)交通遺児育成基金と同基金に設立されたSDD基金に寄付されているとのこと。このプロジェクトにかかわるすべての人々の想いを無駄にしないという強い意志が感じられるお話でした。
阪急阪神ビルマネジメント 金正さん

寄せられる熱い思いの数々
2年目を迎えた2008年度のSDDプロジェクトの取り組みは、着実にその輪を広げています。「SDDプロジェクトでは、イベント時などに、飲酒運転撲滅活動への参加宣言カードの記入を呼びかけています。1年目は200枚ほどだったその数が、2年目の今年は、5倍の約1,000枚集まったのです。」と語る三村さん。また、意外なところで、SDDの広がりを知ったといいます。「私は販促という仕事柄、個人ブログでの口コミ情報もよくチェックしていますが、昨年と比べてライブやイベントに参加いただいた方が、ブログでSDDを紹介してくれることが多くなっています。内容も、ただ『ライブに行った』『ポスターを見かけた』というものではなく、『飲酒運転をなくしたい』という一言が添えられるようになってきましたね」。
他にも2年目には、FM OSAKAのリスナーの方から「ボランティアとしてSDDのお手伝いがしたい」という熱い想いが寄せられたそうです。それまでボランティアの募集を行っていなかったSDDですが、これをきっかけにボランティアスタッフを募集。その結果わずかな期間で40名を超えるボランティアスタッフが集まりました。
こうしたSDDに対する反響は、ライブに参加するアーティストの方々はじめ多くの著名人の方にも広まっています。特に「Stardust Revue」の根本要さんは、プロジェクトリーダーとしてライブを盛り上げるだけでなく、普段の全国ツアーで訪れる先々にSDDのポスター掲出のお願いをしていただくなど、プロジェクトの周知に大きく貢献されているそうです。
阪急阪神ビルマネジメント 三村さん

飲酒運転がなくなる、その日まで
image「1年、2年で終わらせてよい取り組みではないと思っています」。 2年目を迎えたSDDプロジェクトに対して、三村さんはこう語ります。 「これまで何万人という人たちの目に触れ、広告やネットでも広がりを見せ、大きく育ったSDDプロジェクトは、もう私たちだけのものではありません。賛同いただいている皆様の心の中へしっかりと根を張った想いは、おおきなうねりとなっていくことでしょう。いつか飲酒運転の悲劇が起こらなくなる日まで、この取り組みを続けていきたいと思っています」と語る三村さんと金正さん。
SDDプロジェクトは、今やアーティストや企業だけでなく、ドライバー、お酒を飲まれる方々、そしてその周りにいるすべての方々を巻き込み、大きな共感の輪を創り出しています。これからもこの取り組みがどんどんと広がり、やがては京阪神だけでなく日本中で「SDD」の合い言葉が聞ける日もそう遠くなさそうです。


行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 番外編「LIVE SDD 2009」

2月20日、2008年度のSDDプロジェクトを締めくくる「LIVE SDD 2009」に参加してきました!

大阪城ホールはすでに満員。今回のライブは1万枚のチケットに対して、4万5千名もの応募があったそうです。会場入り口では、飲酒運転をしない・させないことを誓う「宣言カード」を記入。普段は気恥ずかしくて、なかなか言葉にできないものですが、改めて飲酒運転撲滅への思いを文字にすることで、身が引き締まる思いがします。

SDDのライブの特徴は、観客の年齢層が広いこと。私の前の席には、高校生くらいの女の子がいたかと思えば、すぐ近くにサラリーマンとおぼしき40代の男性もいらっしゃいます。それもそのはず、今回のライブでは「Stardust Revue」や、「石井竜也」といった大物アーティストから、「倖田來未」「絢香」といった今をときめくアーティストまで11組が参加しているのです。

これだけのアーティストが揃うSDDライブ。アーティストの歌もさることながら、曲と曲をつなぐMCもとても印象深いものでした。アーティストたちによる飲酒運転をなくそうというメッセージと、会場全員を巻き込んだ「STOP DRUNK DRIVING!」の掛け声。 世代もジャンルも超えた力強い歌声を聴きながら、アーティストや観客と一緒に掛け声をあげていると、「飲酒運転をなくそう」という思いのもとに、不思議な一体感が生まれてきました。

終了予定時刻を超える盛り上がりを見せたライブの締めくくりは、観客の方がパネルでつくったSDDのマークを背景に、アーティスト、観客みんなでの記念撮影。会場からは「STOP DRUNK DRIVING!」の掛け声と、大きな拍手が上がりました。私の前の女の子も近くの男性も、もちろん私も立ち上がって拍手。会場が大きな感動に包まれているのを実感することができました。

ライブの興奮の余韻を引きながらの帰り道。同じ電車の車両の中にSDDのパンフレットを持った乗客を見つけるたびに、思わず親近感を感じてしまいます。ほんの数時間前までは、ただすれ違うだけだった方々と、飲酒運転撲滅の思いを共感できたこのライブ。音楽の力、そしてこのイベントを成功させようと努力した様々な人の想いの強さを、確かに感じることのできたひと時でした。





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