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トップページ > 阪急阪神 未来のゆめ・まちプロジェクト > ゆめ・まち隊の突撃レポート!(阪急交通社 「熊野古道への環境保全型トイレ寄贈」)
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vol.8 阪急交通社 
「熊野古道への環境保全型トイレ寄贈」
阪急阪神ホールディングスグループで行われている社会貢献活動をご紹介する「ゆめ・まち隊の突撃レポート」。第8回目は鹿児島県の屋久島や和歌山県の熊野古道などに、環境保全型トイレを寄贈している阪急交通社の取り組みを取材しました。
(本ページの内容は、2009年8月時点のものです)
2つの世界遺産へ贈られたもの

阪急交通社では、これまで世界自然遺産である屋久島と、世界文化遺産である熊野古道に環境保全型トイレを寄贈してきました。 この取り組みについて、阪急交通社の福島さんはこう語ります。

「環境保全型トイレの寄贈を始めたのは、屋久島の観光協会の皆さんのお話をお聞きしたことがきっかけです。島のトレッキングは何時間にもわたるものですから、当然トイレに行きたくなることもあります。しかし、人里から遠く離れた場所のトイレは、清掃はもとより、たまった汚物の処理などを頻繁に行うのは非常に難しいのが現状。そのため、多くの観光地では、トイレの設備が不十分であり、時として汚物による土壌汚染、臭いなどによる環境悪化が問題となっていたのです」。

世界遺産である屋久島や熊野古道は、多くの人々が訪れる観光地であるだけでなく、美しい自然やすぐれた文化を後世に伝えるいわば人類の宝。その人類の宝を守るために、自分たちにできることはなにか、そう考えていた福島さんたちが地元の方から聞いた悩みを踏まえたうえで思いついたのが環境保全型トイレ。メンテナンスの手間を大きく省き、さらに環境にも優しいというメリットが寄贈の決め手となったといいます。

阪急交通社 福島さん

生物の力で環境を守る新発想のエコトイレ

環境保全型トイレとは、微生物の力を借りて、屎尿を処理するトイレのこと。便座の下にはタンクがあり、このタンクにはオガクズが入っています。オガクズには微細な穴があいており、そこに好気性(酸素を好む性質)の菌が住んでいます。この菌が排泄物を分解し、たい肥に変えるのです。

この環境保全型トイレの優れている点は、メンテナンスにほとんど手間がかからないことにあります。タンクは1日平均200名が使用したとしても約6ヶ月分の容量があり、交換時には、オガクズごと取り換えるだけです。加えて、嫌なにおいも微生物による浄化作用とヒータによる加熱でほとんど発生しません。また、上下水道を必要としないため、設置工事の際にも環境破壊が最小限に抑えられるなどの特徴を持っています。

熊野古道への寄贈セレモニーにおいて、阪急交通社の関口さんは「阪急交通社では、屋久島はもちろん今回トイレを寄贈した熊野古道への観光プランを、毎年多くのお客様にご紹介しています。私も自然の中を歩くことが趣味なのでよく分かるのですが、せっかく美しい自然の中を歩いていても、トイレなどの施設が汚かったりにおっていたりすると、観光地の思い出が一気に色あせてしまいます。今回の私たちの取り組みは、自然環境の保全というのはもちろん、世界遺産を訪れる多くのお客様に楽しい旅の思い出を作ってほしいという願いでもあるのです」と語っていました。

阪急交通社 関口さん

心地よい観光が、自然をいつくしむ心につながる

今回環境保全型トイレを寄贈したのは、熊野古道の「水呑王子」付近。ここは熊野詣の見どころの中でも、特に格式の高い「五体王子」の中の一つ「発心門王子」に程近く、比較的ゆるやかな下り坂が続くため、観光客にも特に人気の高い場所です。しかしこの一帯は、トイレの間隔が歩いて1時間ほど空いてしまう空白地帯となっていました。今回の寄贈で観光客の不便も大きく解消されることでしょう。

セレモニーの中で、熊野本宮観光協会の菊池会長は「今回のトイレの設置は小さな出来事かもしれませんが、地球環境を守るためには大切な一歩です」と話されていました。確かに世界遺産という題目と比べてしまうと、トイレの問題というのは非常に小さなものに映るかもしれません。しかし、熊野古道の自然をいつくしみ守るのはやはり人。訪れた方が心地よく参詣を行うため、そして熊野の自然と歴史に触れその大切さに気付く下地を作るために、今回のトイレは一つの役目を果たすのではないでしょうか。

また福島さんは、「お客様に快適な旅行をご提供する会社として、観光地を大切にされている方々との交流を深め、その観光地を守っていくお手伝いをこれからも続けていきたいと考えています」との意気込みを語ってくれました。

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熊野古道 環境保全型トイレ寄贈セレモニー

熊野古道の中でも中辺路のクライマックスに近い場所にある「水呑王子」。 取材に訪れた日は雨模様となりましたが、それでもレインコートを羽織り、参詣コースを歩く観光客がたくさんいらっしゃいました。
熊野本宮観光協会の菊池会長によれば、これが年間を通して雨量の多い「熊野らしい」天気なのだそう。たしかに、山特有の澄んだ空気の中、目にまぶしい新緑に包まれた木立を濡らす雨は、とても風情があります。雨に濡れる山道を暫く歩くと、今回寄贈したログハウスタイプのトイレが、景観に馴染むように設置してあるのを見つけました。

実際にトイレの中に入ってみると、オガクズの持つ木のよい香りが。屋外観光地のトイレというと、管理が行き届いてないことが多く、「臭い」「汚い」というイメージが先行し、つい敬遠する方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回の環境保全型トイレであれば、においや衛生面の問題も解消できるということですので、観光客の方々にとってはまさに朗報となることでしょう。

セレモニーを取材して、世界文化遺産・熊野古道の自然保護と観光資源利用の両立を図ろうという地元熊野の方々の使命感を強く感じました。熊野古道に限らず、自然や歴史を大切にする観光地は、どこもトイレの設置についての問題を抱えているでしょうから、環境保全型トイレ寄贈の取り組みは、まだまだ日本全国のいろいろな場所に広がっていきそうです。



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