ゆめ・まち隊の突撃レポート

 阪急電鉄
「小学生向け出張授業『ゆめ・まち わくわくWORKプログラム』」
第59回は、「小学生向け出張授業『ゆめ・まち わくわくWORKプログラム』」における、阪急電鉄の取組みについて紹介します。
(本記事の内容は、2017年1月時点のものです)

地域社会でこども達の生きる力を育む「キャリア教育」
阪急電鉄では、小学生向け体験学習「ゆめ・まちチャレンジ隊」や工場見学の受け入れなどを行っていますが、毎年定員を超える多くの応募があり、限られた人数の受け入れに留まっていることから、さらに多くの小学生の学びにつながる取組みをと、社員自らが講師として学校に出向く出張授業を企画しました。
選んだテーマは「キャリア教育」。これは社会的・職業的自立に向け基盤となる能力や態度を育てるもので、文部科学省を筆頭に小学校教育においても現在重要視されています。キャリア教育の第一人者である早稲田大学の三村教授は、「キャリア教育」の重要性について、次のように話します。「かつては職業や学校選択の意味で使われてきた『キャリア』という言葉ですが、昨今はそれに加え、生きることそのものを『キャリア』と捉え、こども達が日々の生活の中で経験する出来事や環境がキャリアを形成していくと考えられています。中でも、物事の考え方や見方の基盤を形成し、その後の人生に大きく影響を与える小学校での取組みが、非常に重要視されています。一方で、学習指導要領の改訂などで小学校教員に求められる役割が増える中、学校だけではキャリア教育を担えない現実も。そこで求められるのが、企業やNPOといった外部の人材がこども達のキャリア形成に能動的に関わること、つまりは、地域社会全体でこども達の成長をサポートするという意識です。未来を担うこども達を支えることこそが、ひいては社会全体を支えることに繋がっていくことから、企業や地域にとっても必要不可欠な取組みです。」


「働くこと」の大切さ・面白さを伝えたい
プログラムは2014年から検討を開始。多種多様な事業を有するグループとして、「働くこと」や様々な仕事に広く興味を持てるものをと、具体的な授業の構成やワークブックの作成から取組みました。本プログラムを企画段階から担当している阪急電鉄の平野さんは「高学年のこどもにわかりやすく、楽しく学べる内容にと職業の紹介なども工夫を凝らしました」と話します。
授業は全2時限で構成。1時限目は阪急電鉄の創業者、小林一三(いちぞう)の鉄道事業をはじめとする様々な事業の取組みを紹介し、チャレンジ精神の大切さや阪急電鉄のまちづくりの歴史を伝えます。2時限目は、まちづくりを通じてたくさんの仕事が生まれたことを知ると共に、自分の興味と仕事のつながりについて、グループワークなどを通じて学びます。「特定の仕事にしか興味がないと話していたこどもが、他の職業を知って興味を持ったり、将来を考えた事がないと言っていたこどもが、この仕事は面白そう!と話してくれた時は嬉しかったですね」と平野さん。「こども達が今まで知らなかった仕事に魅力を感じた経験が少しでも心に残って、今後進路を選ぶ際、視野を広く持てる一助になれば幸いです」と話します。

 

自分の興味と将来を結びつけるきっかけづくりに
プログラムは試験実施を経て、2016年度から本格的に募集を開始。これまでに阪急沿線を中心に26校・2,100人を超えるこども達に授業を行いました。
授業を手掛ける職務経験豊かな課長職の講師達が、自分自身の仕事内容や経験を話すことも、こども達の興味をかき立てるポイントの一つ。現場の先生方からも「普段接することの少ない仕事についても知る機会ができる」と好評を得ています。本プログラムについて、三村教授は「阪急電鉄の創業者であり、地域の貴重な資源である小林一三氏のまちづくりを学ぶと共に、まちを支える仕事に自分達の興味・関心がどう結びついていくかを考えることで、こども達が地域や自分自身を見つめ直し、将来について考えるきっかけを与えられている」と高く評価するとともに、「今後も、キャリア教育における有用なプログラムとして、更なる発展・浸透に期待しています」と話します。このプログラムを通じて、先人のまちづくりへの想いや社会を支える様々な仕事をこども達に伝え、社会へ羽ばたくための手助けをしていきます。



行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 

取材当日、小学校は保護者・地域の方に開放されるオープンスクールの日で、朝から多くの方が学校を訪れていました。授業では、講師の問いかけに次々と手が挙がります。こども達は、各グループで話し合い、和気あいあいとした雰囲気で授業が進行。また授業間の休憩時間には、講師が持参した阪急電鉄の駅員の帽子やアナウンス用のマイクなどに自由に触れることができ、講師と話したり、マイクの使い方を教えてもらったりして、こども達は目を輝かせていました。

2時限目、興味と仕事とのつながりを探り、自分が何に興味を持っているか、世の中にどんな仕事があるかを見ていくと、あちこちで活発に意見が交わされ、こども達は本当に生き生きとした様子でした。授業で使用したワークブックは自宅に持ち帰ることができるので、授業で学んだことをぜひお家の方とも話してもらいたいと思います。

小学生に、自分の興味と様々な仕事についての学びの機会を提供する出張授業。これからも多くのこども達に、世の中に多くの仕事があることを知ってもらい、社会や仕事に興味を持ってほしいと願う取材になりました。



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