午前8時30分、「秋の阪急レールウェイフェスティバル2009」の会場である阪急電鉄正雀工場には9時の開場を前に、すでに長い人の列ができていました。
事前応募制のフェスティバルの参加証を手に入れた方は、9000人あまり。当日の来場者には家族連れも多く、皆さん普段見られない阪急電車の裏側が見られるという期待でうきうきとした表情です。
甲子園球場の1.6倍という広大な工場の敷地内では30を超えるイベントが行われており、そのほとんどが阪急電鉄や関連会社の従業員の手作り。どこへ行っても笑顔や興味津々の顔をした方ばかり。中でも、工場ならではのイベントが、電車が空を飛んでいるように見える35tクレーンの実演。正雀工場内で電車の移動に使われる大型のクレーンで、大きな電車が持ち上がっていく様は壮観です。普段見ることのできない光景に、大人もこどもも、「わぁ」「すごいな」という歓声を上げながら、頭上を悠々と移動する電車を見上げています。
1994年から始まり、春・秋合わせて29回を数えるこのイベント。工場内を回るトレーラー『アルナ号』の近くで声をかけさせたいただいたご家族連れは、なんと7回目の参加とのこと。「私も楽しみにしているのですが、なによりこども達が夢中になってくれるのでうれしいです」というお父さんに、「電車が大好き!」と元気よく話してくれたお子さん。地域の皆さんの中にも阪急電車のファンが着実に増えているようです。
イベント後、正雀駅を出る電車の中で、今日の様子を語りながら帰るご家族連れと一緒になりました。電車の先頭車両で運転席を見つめながら、「また行こうね」と話すお子さん。「まちづくり」「人づくり」を目指してゆく中で、阪急電鉄と地域の皆さんとの間に確かな絆ができつつあることを感じたイベントでした。
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