ゆめ・まち隊の突撃レポート

北大阪急行電鉄
「北急ふれあいフェスティバル」

第28回は「北急ふれあいフェスティバル」についてです。北大阪急行電鉄の桃山台車庫を、地域のご家族に開放して行われたこの取り組みについて、詳しくご紹介します。
(本ページの内容は、2011年12月時点のものです)


もっと北急の魅力を知ってほしいから
千里中央駅から江坂駅までの4駅を走る北大阪急行電鉄。日本万国博覧会(大阪万博)に合わせて誕生して以来、5.9kmという短い沿線距離や日本一安い運賃という、他社には無い魅力で地域の皆様から親しまれています。
この北大阪急行電鉄の運行業務の裏側を覗くことができるイベントが「北急ふれあいフェスティバル」です。
このイベントは、毎年10月14日の鉄道の日に合わせて、桃山台車庫で開催されています。今回お話を伺った北大阪急行電鉄鉄道部の佐伯さんは、フェスティバルの趣旨について「フェスティバルでは、普段は公開されることのない車庫の中を開放しています。参加されたお客様には、楽しいイベントと共に運行業務の裏側も見てもらうことで、北急にもっと親しみを感じていただきたいと思っています。」と、語ります。
北大阪急行鉄道部の佐伯さん
大阪万博当時の北急車両

社員が知恵と工夫で作り上げる、手作りのフェスティバル
さらに佐伯さんはこの取り組みについて、「今年でイベントは16回目を迎えますが、当初は安全確保の面などのノウハウがなく車庫の開放を行っていませんでした。その代わり、千里中央のイベントスペースを借りてイベント会社と連携し、マナー講習や着ぐるみショーなどを行っていたんです。しかし、こうした催しでは北急らしさを出すのは難しいということを、社員の多くが感じていたんです。そんな時に、阪急レールウェイフェスティバルを経験したスタッフが加わり、そのスタッフのアドバイスを元に、車庫を開放した見学会やフェスティバルを開催しました。
車庫内の安全管理の方法などはレールウェイフェスティバルのノウハウを生かしていますが、それぞれの催しものは“北急らしさ”を出すために、社員からの企画提案によって作り出しているんです。人気が高いのはイベント列車の本線運行や運転体験ゲーム、今年からはNゲージの運転体験も開催しました。
こうした催し物はすべて社員のアイデアから形にしたものです。社員一人ひとりが、参加するお客様に喜んでいただくために、イベント前日の深夜までかかって準備を行ったんですよ」と語ります。こうした北大阪急行の社員の熱意が伝わってか、毎年参加されたお客様からは「手作りのイベントで、社員の方との距離も近く気持ちが伝わってくる」と好評を博しているといいます。

“地域と共に展びる”企業であるために
「北急ふれあいフェスティバル」の参加募集は、駅のポスターやチラシなどを通して行われ、敢えてインターネットなどを使った広域の告知は行われませんでした。このことに関して総務部の山内さんは「今回のフェスティバルの告知は、北急の理念である“地域と共に展(の)びる”に基づいて、普段から北急を使っていただいている皆様に私達の魅力を深く知っていただきたい、ファンになっていただきたいという想いがあったからなんです。」と話します。
「今回の開催の前に、沿線に住む親子が本社にいらっしゃったんです。お子さんがポールスターの大ファンで、昔発売したポールスターの「GO!GO!トレイン」で毎日遊んでいるうちに車両の連結部分が壊れてしまったそうなんです。お子様がずっと遊んでくれたことが嬉しくて、その時たまたまあった在庫の部品で交換をさせていただきました。そのお客様が偶然今回のフェスティバルにも当選されていて、丁寧なお礼のお言葉をいただきました。私達にできることはそれほど大きくありません。だからこそ沿線に住み、私達を知り、親しんでくれる皆様にしっかりとお返しをしていきたいのです」という佐伯さんの言葉からも、地域に密着し、"地域と共に展(の)びる"企業であるために北大阪急行電鉄の姿勢がひしひしと伝わってきました。
北大阪急行総務部の山内さん

行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 「北急ふれあいフェスティバル」

10月8日、カラリとした秋晴れの下、「北急ふれあいフェスティバル」会場である桃山台車庫には46家族、150名のお客様が集まりました。11時の開催前から、受付のスタッフに親しげに話しかけるお客様もあり北大阪急行電鉄の皆様がどれほど地域の皆様との絆を築いているかがわかります。

開場の時間を迎え車庫に入ると、磨きあげられずらりと並んだポールスター号に北急開業当初の車両。子ども達の瞳も輝きます。

この他、屋内の会場には北急沿線を走行できるシミュレーターやプラレール、今回初お披露目のNゲージなどが用意され、子ども達は歓声を上げながら思い思いにイベントを楽しんでいます。トレインシミュレーターで子ども達に運転の手ほどきをするのは実際の運転士の皆様。体験した女の子は「走らせるのは簡単だけど、電車をぴったり止めるのは難しかった。運転士さんはすごい」と感想を聞かせてくれました。

テーブルの上に沿線の街並みを再現したNゲージも子ども達が走らせることができ、長蛇の列が作られます。中には用意された4台のユニット(操縦器)の列すべてに並んで運転を楽しんだ子もいました。

イベントの最後を締めくくったのは、電車の洗車体験&イベント列車の運行。電車に乗って、激しい勢いで水を噴射する洗車機の中を通るたびに、大きな歓声が車内を包みます。洗車が終わると、電車は本線へと進んでいきます。営業ダイヤの間を縫ってイベント列車が走ります、電車は千里中央で折り返して江坂へ。

やがて電車は桃山台駅へ戻り、引き込み線を通って車庫へ帰っていきます。この時子ども達と、そして私達は本当に貴重な体験をすることに。車庫へ向かうほんの一瞬、電車が線路を進行方向とは逆に進んだのです。桃山台駅から梅田方面へ向かう電車と、並行して走るイベント列車。並走する電車を利用していたお客様の中には「一体何事だろう?」と驚きの表情を浮かべる方もいらっしゃいました。

もちろんこうしたイベントには、しっかりと管理された安全対策がなされています。ダイヤの間を縫って電車を運行させるのにも、綿密なスケジュールと事前の打ち合わせが行われているのです。

イベント終了後、電車から降りる子ども達、会場のスタッフに向けて手を振ったり「ありがとうございました!」とお辞儀をしたりと本当に嬉しそう。
それを見守る北大阪急行スタッフの皆様も満面の笑顔です。
この日私達は、地域を大切にするスタッフと、毎日使う電車に信頼と愛着を持つ沿線の皆様の心が触れ合う、温かなイベントを取材することができました。





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