阪神尼崎駅から徒歩5分。54,181m²の広大な敷地がある尼崎車両基地の入り口には、約40名の地域の小学生の姿が。質問や見学の感想を書くためのノートを手にしっかりと持ち、期待に胸を膨らませて笑顔で基地見学が始まるのを今や遅しと待っています。門をくぐり、まず事務所で、阪神電車の紹介、今日の見学コース、そして安全に見学するための注意点の説明を受けたら、しっかりとヘルメットをかぶっていよいよ見学開始。
工場に入った途端、自分の背丈近くある、台車や車輪、機械の入り組んだモーターに対面するこども達。圧倒的な迫力に歓声を上げます。展示された模型を実際に触ったり、動かしたりしながら、「これは何をする機械?」「どこから電気が伝わるの?」「なんでパンタグラフは折りたたまれているの?」と、矢継ぎ早に質問を投げかけると、スタッフも嬉しそうに答えます。
さらに、整備場の外では、車両を水平移動させる装置「トラバーサー」の操作見学や、点検車両の運転席に乗り込んでマイクアナウンスの体験。動く線路をじっと見つめたり、マイクで高らかに駅名をアナウンスしたりと、車両整備の仕事を満喫したこども達からは、「修理にはどのくらいの時間がかかるんですか?」というものから、「電車の中にはいくつボタンがありますか?」という、スタッフもたじたじとなる切り口のものなど、元気いっぱいの質問が飛び出ていました。
「こども達には、電車の魅力だけではなく、ここで行われている作業全てが、安全運行のための大事な仕事だということを理解して欲しいです」と語る小松さん。基地見学で学んだことがびっしりと書かれたこども達のノートからは、車両整備という仕事の重要性をしっかりと学んだ様子がひしひしと伝わってきました。 |