ゆめ・まち隊の突撃レポート

39 大阪空港交通・リッツ
「職業体験学習の受け入れ」
第40回は、大阪空港交通とリッツが協力して行っている「職業体験学習の受け入れ」についてご紹介します。
(本ページの内容は、2014年4月時点のものです)

大阪空港交通・リッツならではの職業体験学習の受け入れ
関西主要ターミナルと大阪国際空港及び関西国際空港を結ぶ、空港リムジンバスを運行する大阪空港交通は、毎年11月の3日間、地元豊中市の中学生の職業体験学習を受け入れています。
3~5名の生徒たちが3日間で取り組むのは、リムジンバスの整備を担うオムテックの工場や空港施設の見学から、リムジンバス乗り場でのマイクを使った案内放送・荷物の受け渡しなどの接客実習まで様々。接客指導は、旅客案内業務を担うリッツが行います。
大阪空港交通の土井さんによると、「職業体験学習は、こども達のために特別に用意した軽易な業務ではなく、スタッフの一員として実際の業務を体験してもらう機会。質問しやすい雰囲気づくりは心がけていますが、必要以上に気をつかいすぎないようにしています」とのこと。また、接客指導を担当するリッツの衣笠さんは「サービスを提供する立場にたつことで、今までサービスを受ける側の経験しかしていないこども達に、接客の面白さや難しさを体感してもらいたいですね。この場限りで終わってしまうのではなく、これからの生活に活かせるような発見をしてほしいと思っています」と話します。
職業体験学習に参加した中学生
大阪空港交通の土井さん(左)とリッツの衣笠さん(右)

プロが指南する接客の奥深さと面白さ
接客の実習は、リムジンバス降り場でのあいさつから始まります。衣笠さんは、「あいさつこそ、接客において最も重要!」とこども達に力強く伝えます。
「最初から大きい声を出せる生徒は、ほとんどいませんね。声を出すだけでも勇気がいるのに、表情や体の動きにも気を配らなければいけないので難しいんです。でも、この経験がすごく新鮮だったといってくれる生徒は多いんですよ。あいさつしてもお客様から返事をもらえずに意気消沈したり、逆に『ご苦労様』と労ってもらって喜びを感じたりする経験を通じて、日頃の自分のふるまいを省みるきっかけになると思います。
さらに、この職業体験学習を通じて、『相手の表情から気持ちを推し量る力』も学んでほしいですね。迷っていらっしゃったり、質問できるスタッフを探しているお客様の表情から気持ちを推し量るのは接客の基本ですが、接客でなくとも日常生活の中で他の人とコミュニケーションするうえでも必要な力ですよね。プロの仕事を間近で見ることで、接客の奥深さと面白さを体感してほしいです」と語ります。
プロが指南する接客の奥深さと面白さ:イメージ01
プロが指南する接客の奥深さと面白さ:イメージ02

新鮮な体験を通して成長するこども達
接客実習の間、引率者として一歩引いたところから生徒を見守っていた土井さんには、こども達の変化がはっきりと見えていたようです。
「はじめは不安そうに友達同士で顔を見合わせることが多かったのですが、三日目にはお客様をしっかり見ることができるようになっていました。自信がついてきたんでしょうね、笑顔も出てあいさつの声も大きくなっていましたし、積極的に仕事に取り組む姿には、こちらも胸が熱くなりました」。
気温が下がってくる11月に、屋外での仕事は大人でも大変。けれども、こども達はそれ以上の充実感を味わったようです。体験した一人に話を聞くと「とても楽しかったです。やっと慣れてきたところで終わってしまうのが、本当に残念…。お世話になった方々と、もう少し一緒にお仕事がしたかったです」と、少しさみしそうに語ってくれました。
職業体験学習に参加した生徒から「ここで働くにはどうしたらいいですか?」という手紙を後日もらったこともあるそう。接客という職業の魅力に触れ、人として成長してほしいという担当者の思いは、確かに伝わっているようです。
新鮮な体験を通して成長するこども達:イメージ01
新鮮な体験を通して成長するこども達:イメージ02


行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 大阪空港交通・リッツ 「職業体験学習の受け入れ」
社会貢献担当の当日レポート 画像01

職業体験学習の最終日である11月14日、こども達の実習を見学させてもらいました。
男の子たちは、一瞬スタッフと見間違えてしまうほど慣れた手つきで荷物を運んでいてびっくり。帽子をとってあいさつをする姿も様になっています。また、女の子たちの案内放送もとっても聞きやすく、お客様から度々質問を受けていました。同行していたスタッフの方に伺ったところ、ご案内で間違ったときにも「失礼いたしました」という一言が自然と出てくる落ち着いた対応には感心したそうです。

社会貢献担当の当日レポート 画像02

大阪空港交通とリッツの職業体験学習では、特定のスタッフが付きっきりで教えるのではなく、さまざまなスタッフと一緒に仕事をしてもらっているとのこと。さまざまなスタッフと関わることで、仕事におけるチームワークや普段接することのない大人たちとのコミュニケーションの大切さを感じとってほしいとの思いがあるようです。責任感をもって仕事に取り組むプロの従業員に囲まれて働くからこそ、こども達も多くのことを学べるのかもしれませんね。

また、指導するスタッフもいい刺激を受けるのだとか。こども達の一生懸命な姿を目の当たりにして、「カッコ悪いところは見せられない」と気持ちを新たにするというお話を聞きました。2002年から開始されたこの取り組みは、今後も継続するとのこと。参加したこども達が実際に大阪空港交通とリッツに入社する日が、いつか訪れるかもしれませんね。



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