ゆめ・まち隊の突撃レポート

vol.44 北神急行電鉄「山田川の自然環境保全活動」
第44回は、北神急行電鉄が行政や地域住民と協力しながら展開する、「山田川の自然環境保全活動」についてご紹介します。
(本記事の内容は、2014年7月時点のものです)

北神エリアに密着!北神急行電鉄の環境保全活動
新幹線に接続する新神戸駅と、北神戸地域の玄関口である谷上駅とを、六甲山地を貫くトンネルでつなぐ北神急行電鉄。神戸市営地下鉄の西神中央駅まで直通運転を行っており、通勤のほか、有馬温泉や六甲山を訪れる観光客にも多く利用されています。
そんな北神急行電鉄では、7.5kmの限られた区間を運行する地域密着型企業という特性を活かした地域貢献活動を行っています。それが、六甲山に源流をもち、谷上駅の目の前を流れる山田川の自然環境保全活動。神戸市北区役所や地元自治会連合と協力しながら、山田川流域の環境保護を進め、昔ながらの美しい風景を守っていくために、2011年から取り組んでいます。
谷上駅前を流れる山田川

山田川の自然環境を守る3つの取り組み
北神急行電鉄の自然環境保全活動は、谷上地区自治連合会と山田川を美しくする会との共同開催で、神戸市北区役所をはじめとする行政のバックアップも受けながら、3つの取り組みを展開しています。
1つめは、毎年2~3月に谷上小学校の3年生を対象として行う「水中生物観察会」です。北神急行電鉄の新入社員が地元のこども達と一緒に川の昆虫や魚を観察し、山田川の自然の豊かさについて写真と言葉でまとめた手製のフリップボードを使いながら、わかりやすく紹介しています。通常の業務では接する機会の少ないこども達を前に、どうしたら分かりやすく伝わるか真剣に工夫することで、社員自身の成長にもつながっているのだそうです。
2つめは、毎年3月に開催される「山田川クリーン作戦」。約7,000人の地域住民が参加するこの大規模な清掃行事は、神戸市北区役所の呼びかけに応えて実施しています。この活動において北神急行電鉄は谷上駅前のエリアを担当しており、社員が一丸となって清掃を行います。
3つめは、6月に地域住民の方々と共に流域に自生するホタルを愛でる「山田川ホタル鑑賞会」。清流でしか生息しないため、都会では滅多に見られなくなってしまったホタルの鑑賞を通して、流域環境の素晴らしさを理解してもらう催しです。
山田川にいる魚や昆虫を採取するこども達
水中生物観察会

活動を通して深まる地域との関係性
「山田川の環境保全を続けてきたことで、地域の方々と交流する機会が増えました」と話すのは、北神急行電鉄の蓬莱さん。「活動を始める以前はなかなかコミュニケーションをとる機会がなかったのですが、今では町中で顔を合わせると気軽にごあいさつできるようになりました。今後も地域の方々と交流を深めながら、ホタルや茅葺き屋根の集落など、谷上地区ならではの観光資源を発信していきたいです。」
また、同じく北神急行電鉄の楢崎さんは、次のように語ります。「多くの方がこの町に立ち寄りたくなるよう、行政や自治体と一緒に、それぞれの強みを活かしながら活動を継続していきたいと思っています。地域に根ざす公共交通機関として、お世話になっている地域の方々に恩返しをしていきたいという気持ちが大きいですね。」
北神急行電鉄の開業から25年を過ぎた今、住民や行政、企業が一体となって地域活性化を目指していく谷上地区の輪が、広がっていきそうです。
北神急行電鉄の新谷さん(左)、蓬莱さん(中)、楢崎さん(右)


行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 北神急行電鉄「山田川の自然環境保全活動」
社会貢献担当の当日レポート

梅雨の合間に晴れ間がのぞいた6月14日、谷上駅付近の山田川河川敷で「2014山田川ホタル鑑賞会」が開催されました。イベント開始の数時間前に会場を訪れたところ、谷上地区自治連合会の方々が足下の草を刈ったり、暗くなっても危険がないように川岸にロープを張ったりといった準備をしていらっしゃいました。北神急行電鉄のスタッフも一緒に、和気あいあいとした雰囲気です。

地元婦人会による豚汁の振る舞い

あたりが薄暗くなってくるにつれて、家族連れを中心に多くの参加者が続々と来場。4回目の開催となる今回は、周辺地域への認知度が上がってきているのか、過去最高の参加人数だったそうです。
山田川の水面にホタルの光が輝きはじめたのは、日がすっかり沈んでしまってから。緑色を帯びた光が飛び交う幻想的な風景に、「あそこ!光った!」という歓声が上がっていました。中には「ほ、ほ、ほーたる来い」と歌う微笑ましいこども達の姿も。

暗やみにほのかに光る蛍

また、地元婦人会の方々がボランティアで用意する豚汁も大好評。地域の特産品である「北神みそ」を使っており、肌寒い風が吹く日没後にはぴったりの温かさでした。
会場の近くでは、ゆっくりとホタルを鑑賞できるようにという配慮から、当日に限り街灯を切ってくださったビルもあるそうです。北神急行電鉄が行政や住民と地域ぐるみで進める取り組みに、理解と共感が広がっていることが伝わってきました。



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