取材に伺った1月の実施日はケーブル運休のため、「黒川」駅から現地まで山道のハイキングコースを歩きました。ふだん山歩きなどしない私には少々きつい道のりでしたが、朝のすがすがしい空気を感じながら落ち葉を踏んで進んでいくと、鹿のふんや、鹿が角を研いだ木、そして最後には野生の鹿にも遭遇。街中では決してできない野生味あふれる体験ができました。
現地に到着する頃には身体が温まり、スタッフの皆さんはグループにわかれて早速作業を開始。雑木が間伐されると一面がパッと明るくなり、台場クヌギに陽射しが当たります。このような地道な作業が行われないと、地面に太陽の光が届かないため他の草木が育たず、それらを食べて生きる生物にも影響します。こうして里山はどんどん荒廃していくのだということを目の当たりにしました。
初参加の従業員に質問すると、「経験のない作業にも除々に慣れてきました。もくもくと作業するのが楽しいので、また参加したいです」とのこと。豊かな自然のなかで身体を動かし、さらに「日本一の里山を未来に残すやりがい」につながることが、この活動の醍醐味だと感じました。これからも森林保全活動が継続され、人と自然が共生する素晴らしい里山が守られていくことを心から願う取材となりました。
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