ゆめ・まち隊の突撃レポート

阪急電鉄
「ゆめ・まち・みらい」アート&コミュニケーションコンテスト
第53回は、阪急電鉄が立命館大学との連携により開催した映像コンテスト、「『ゆめ・まち・みらい』アート&コミュニケーションコンテスト」の取り組みを紹介します。
(本記事の内容は、2016年1月時点のものです)

2015年8月、阪急電鉄では、立命館大学(京都市北区)との産学連携の取り組みとして、同校の映像学部生が制作した短編映像作品を、阪急梅田駅1階にある大型デジタルサイネージ「梅田ツインビジョン」で放映しました。1日40万人以上の通行者が目にする「梅田ツインビジョン」の活性化策の一つとして、国内の大学で唯一、映像学部をもつ立命館大学に声を掛けたことが本企画のはじまりです。普段の商業広告とは一味違う感性の映像を求める阪急電鉄と、学生に実践的な教育の場を提供したい立命館大学の思いが合致して、実現にいたりました。「映像作品を目にするお客様の日常のひとコマを心豊かにしたい」という願いから設定されたテーマは、「ゆめ・まち・みらい」と「笑顔」。このテーマに沿い、立命館大学が映像学部の学生からコンテスト形式でオリジナル短編映像作品を募集しました。

放映作品に選ばれたのは、総勢100名に及ぶ学生からの応募作品21本のうち、学内選考と最終選考により決定した7作品です。選考においては、「オリジナリティ」「メッセージ性」「クオリティ」が重視され、社会に広く発信できる内容が求められました。また、撮影機材に関する制約を設けず、個人保有のスマートフォンやデジタルカメラも使用可としたことで、入学直後の1回生からも多数の応募がありました。
阪急電鉄 都市交通計画部の嶋田さんは、「若い感性を反映した映像は、期待以上にクオリティの高い作品に仕上がっており、満足しています。沿線の風景を効果的に織り込む作品もあり、沿線の魅力の再認識につながりました」と話します。一方、立命館大学 教学部 映像学部事務室 事務長の折田さんは、「映像制作の実践と発表の場を提供していただき、感謝しています。無音の限られた時間のなかでテーマを表現しつつ、かつ鉄道の駅という公共性の高い場所に向けた作品を制作することは、学生にとって良い経験になったと思います」と話します。

グランプリ受賞作品のタイトルは、「ゆめをのせ、まちへ、みらいへ」。世代の異なる人々がそれぞれの夢を紙飛行機に託して青空に飛ばすシーンが印象的です。阪急電鉄の嶋田さんは、「人の心を明るくする映像で、メッセージ性もある」と評価。立命館大学の折田さんは、「グランプリ受賞者は、産業社会学部の友人にも企画段階で参加してもらい、梅田駅という場所に備わる社会性についてディスカッションしたと話していました。一見、制作とは無縁の他学部の視点を取り込むことで、アート性だけでなく、放映する場所や社会課題についても配慮した作品づくりをしたようです」と分析します。
グランプリ受賞者の飯田雄平さん(当時1回生)から寄せられたコメントは「多くの方が利用する梅田駅に放映されることから、自然な笑顔が溢れる明るい作品にしたいと思いました。受賞を励みとして、人の心に残る映像をつくりたい」とのこと。産学連携の取組は、未来の映像クリエイターを輩出する確かな一歩となることでしょう。


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「ゆめ・まち・みらい」アート&コミュニケーションコンテスト

阪急梅田駅1階にある「梅田ツインビジョン」は、本来、商業用の広告媒体でありプロのクリエイターが映像制作に関わっています。この大型デジタルサイネージに学生が制作した映像を流すことは、初めての試みで、阪急電鉄と立命館大学、両者の思いが一致して実現することができたそうです。

今回のコンテストには1・2回生が意欲的に応募し、そのオリジナリティやアイデアに上級生も刺激を受けたとのこと。また、最終選考として阪急電鉄から講評を受けたことは、学内だけでは学び得ない貴重な機会となったようです。さらに、優秀作品に選ばれることは、学生にとって大きな自信になり、意欲的な制作活動や学びにつながってるとお話を伺いました。学生に作品を発表するチャレンジの場を提供することは、「ゆめ・まちプロジェクト」の一環である「人づくり」にも合致し、とても意義のあることだと思います。

阪急電鉄と立命館大学映像学部は長期的な産学連携をめざしており、今年5月放映に向けた第2回コンテストが始まっています。未来のクリエイターのチャレンジを応援したいと思う取材になりました。



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