ゆめ・まち隊の突撃レポート

 能勢電鉄
「のせでんアートライン」
第62回は、「のせでんアートライン2017 里山の学校芸術祭」における、能勢電鉄の取組みについて紹介します。
(本記事の内容は、2017年11月時点のものです)

社会に出るための大切な礎に
「のせでんアートライン2017 里山の学校芸術祭」は、能勢電鉄の沿線とその周辺の地域を舞台にした地域密着型の芸術祭です。2013年、能勢電鉄開業100周年の記念イベントの一つとして行われた後、2年に1回のビエンナーレ方式で継続して行っており、今回が3回目です。
「このイベントは『地域の方とつくる芸術祭』として展開しています。川西市、猪名川町、豊能町、能勢町の1市3町で、アーティストを迎え一般参加型のワークショップを夏に開催。その時の作品を展示するのが、秋の『収穫祭』です」と話すのは、能勢電鉄鉄道事業部の奥森さんです。
ワークショップは2017年7月下旬から8月末までの土日に、延べ39回開催。「アーティストと一緒に制作・体験することで、こども達は既製の枠にとらわれず、楽しんで取り組んでいました。またアーティストも、『日本を代表する里山』として有名な能勢の自然の中で創作意欲をかき立てられたのではないかと思います」と、奥森さん。
さらに、ワークショップを体験していない人たちにも、作品をゼロから作り上げていく過程や、創作にたずさわる楽しさ・充実感を感じてもらい、地域の魅力を再発見することも期待されています。


社会に出るための大切な礎に
こうした作品を展示する秋の収穫祭は、2017年10月28日から11月5日に開催されました。その一つ、野外に展示されている作品『足跡』『タマゴとキバ』は、アーティストに依頼し、地域の皆さんも手伝って作ったオブジェですが、2018年3月には、初谷川(はつたにがわ)の河畔の憩いの場に「ベンチ」として設置されます。アートが地域でどのように根付いていくのか、これからが楽しみです。
また、今回新たな試みとして加えたのが灯籠プロジェクト。灯籠を手作りし、地域の皆さんへの感謝を込めてライトアップしようというもので、能勢電鉄の全社員が関われるように、あまり難しくないものをと考えました。「社屋の2階に工作室を設け、木材を板から全部カットして作りました。当初600基の予定が、次第に盛り上がって1000基作ろう!となり、みんなの思いが一つになっていきました」と奥森さんは話します。

 

地域の一員として次世代の育成に携わる
灯籠プロジェクトの灯籠に貼る和紙には、地域の福祉施設の皆さんにもお願いして絵や文字を自由に書いていただき、個性豊かで素敵な灯籠ができました。開催直前、台風21号の影響により、会場の一つである妙見山山頂への車道が通行止めとなり、急遽展示会場を変更したり、一部イベントを中止するなど、予想外のことも起こりましたが、来場いただく方の安全を第一に考え対処。幸い、天気も徐々に回復し、妙見口駅前と黒川公民館での展示などは開催されました。アーティストと、今回アート部門を取りまとめたプロデューサーが語るシンポジウムでは、集まった皆さんは熱心に聞き入っていました。
11月に2日間予定されていた灯籠のライトアップも、開催場所を変更して無事行うことができ、多くの来場者が美しいライトアップを満喫していました。「のせでんアートライン」3回目は、無事終了しましたが、能勢電鉄はこれからも、地域活性化のため、次世代育成のため、地域の方と一緒になって、能勢の魅力を発信していきます。



行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 

「のせでんアートライン」開催期間後半の「収穫祭」に、取材のため会場を訪れました。妙見口駅に降り立つと、そこは緑が広がる別天地。大阪市内からわずか1時間弱でこれだけ豊かな里山が広がってといることに、新鮮な驚きを感じました。
今回、メイン会場となったのは、休校中の黒川小学校校舎を利用した黒川公民館。木造平屋の建物は、どこか懐かしさを感じさせてくれます。教室に入ると、平面、立体、映像など、個性豊かで型にはまらないアート作品が目に飛び込んできます。これをアーティストと一緒に作り上げたワークショップは、こども達だけでなく、地域の方にとっても、とても刺激的で、充実した時間だったと思います。能勢電鉄の皆さんが、地域発展のために何かしたいという思い、アーティストの方々の熱い思いのこもった作品は、着実に、地域に根付いているように感じました。

日暮れ前、灯籠に火を灯すお手伝いをさせていただきました。日が暮れて夜になると、幻想的な風景が出現。訪れた方の中には近隣キャンプ場の宿泊客もおられて、皆さん「きれいね〜」と声をあげていました。「のせでんアートライン」を通じて、これからも地域の魅力を発信し、そのよさを多くの方に発見してもらえたら、と願う取材になりました。



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