ゆめ・まち隊の突撃レポート

六甲山観光
「六甲山クリーンハイキング」
第65回は、六甲山観光が六甲山の景観を守るため、ハイキングに美化運動(ゴミ袋を受付時に配布)を取り入れて開催するクリーンハイキングの取組みについて紹介します。
(本記事の内容は、2018年5月時点のものです)

いろねこ食パンの誕生まで
六甲山上のレジャー施設(六甲高山植物園、六甲山カンツリーハウスなど)や六甲ケーブルなどを運営する六甲山観光では、六甲山の魅力を知ってもらうために、毎年「六甲ケーブルハイキング」を開催しています。六甲山は都心部から近く、手軽に行けるとあって、ハイカーが増える一方、ゴミが目立つようになっていました。六甲山の自然を守りたいと、六甲山美化協力会がハイキング時にゴミを拾う活動をしており、六甲山観光でもその趣旨に賛同して「クリーンハイキング」を始めました。
「当社が始めたのは2006年、この5月で通算42回になります。『六甲ケーブルハイキング』は、毎年4月から12月頃までの間に7回程度実施していますが、そのうちクリーンハイキングは、安全面を考慮して、比較的アップダウンが少なく、距離の短いコースを選び、3回程度開催しています」と語るのは、六甲ケーブル下駅助役の和田さんです。今シーズン2回目の5月は天候にも恵まれ、306名が参加されました。

いろねこ食パンの《耳》を廃棄せず販売して寄付に
ハイキングには、神戸市内はもちろん、大阪や他の地域からの参加者も多く、西は赤穂、東は京都からも来られます。毎年、年明けにコースを決めて、チラシやDМ、六甲ケーブル駅や車内放送などで告知を行っています。参加者の方がSNSなどで広げてくれることも。
「リピーターの方も多いので、行き帰りのコースを見直したり、ゴール地点を植物園や牧場などのお楽しみスポットにしたり、ゴール地点に近い施設で使える割引券を用意するなどの工夫をしています」と和田さん。開催約2週間前には、危険な箇所がないかの確認とペース配分を考えるために、下見を行います。
いよいよ当日、受付で参加者にマップと参加者カード、ゴミ袋を配布し、注意事項をお伝えしてスタート!スタッフを先頭と最後尾のほか、道路を横断する場所、分岐がわかりにくい所にも配置。参加者の方に声掛けをしながら一緒にハイキングをし、ゴミを拾います。12時過ぎ、順次ゴールした方から参加者カードにスタンプを押し、ゴミ袋を回収。「小さなゴミや吸い殻、ペットボトルなど、参加者の方がゴミを拾ってくれるおかげか、ゴミは開催ごとに減っていると感じています。」

社会に出るための大切な礎に
こうしたクリーンハイキングで山を美しくしているのですが、「六甲山は広く、コース上にハイキングのゴミ、家電やタイヤなどが廃棄されている場所があるのも実情です」と話すのは、運輸部の仲井さん。
「海外の野球場で、日本人が試合後ゴミを拾うことを称賛されていますが、山でも、自然とゴミを拾う習慣が定着するといいなと思います」と語る和田さんの最終目標は、《クリーンハイキングをする必要のない山》。もちろん一朝一夕にはできないので、ゴミを拾う、持ち帰る活動を地道に続けて行くことで、ゴミを持ち帰ろうと思う山にしたい。クリーンハイキング参加者の皆さんと山歩きを楽しみながら、ハイカーの意識を変えるきっかけにしたいと考えています。
「将来は『クリーンハイキングってなんですか?』となるのが理想です。それまでは参加者の方と少しずつ続けていきたいですね」。六甲山観光はこれからも、「クリーンハイキング」を通じて、皆様とともに六甲山の環境保全に努めていきます。

行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 

5月12日、「六甲ケーブルハイキング2018」の第2回、「六甲登山の定番とアルプス薫る高山植物園〜幻の青いケシの花、あざやかに〜」に参加してきました。吹く風は心地よく、空は青く澄みわたり、まさにハイキング日和。 集合場所の六甲ケーブル下駅には、ハイキング仲間、家族連れなどのハイカーが続々と集まり、にぎやかに談笑しています。受付を済ませ、説明を受けると、いざ出発! 住宅街を抜けて山道に入ると、階段、また階段……山歩きに慣れていない身にはなかなかキツイ勾配です。

途中で休憩して「お先にどうぞ」と道を譲る人、軽々と登って行く人、それぞれのペースで山道を歩き、片手にゴミ袋を持ってのハイキング。私はほんの少ししかゴミを見つけられませんでしたが、中にはたくさんのゴミを拾っておられる方も。山ならではの新鮮な空気を吸って、心地いい汗をかき、さらにゴミを拾うという社会貢献が気軽にできる「クリーンハイキング」。

ゴール地点の植物園では、参加者の方が「疲れた〜、でもゴミも拾えてよかった」「せっかくだから植物園に行きますね」と、皆さん笑顔になっているのが印象的でした。こうした活動が実を結び、六甲山がゴミのまったくない、美しい山になればと願う取材となりました。



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