ゆめ・まち隊の突撃レポート

阪神電気鉄道
「小学校向け出前授業」
第67回は、阪神電気鉄道の駅長が小学校へ訪問し、鉄道利用時のマナーや、鉄道会社の仕事紹介を通してこども達に社会のルールを伝える「出前授業」について紹介します。
(本記事の内容は、2018年10月時点のものです)

次世代を担うこども達が社会性を身に付ける一助として
阪神電気鉄道では、駅長が沿線の小学校を訪問して、阪神電車の歴史や電車の仕組み、鉄道の仕事、電車の乗り方や利用時のマナーについて紹介する出前授業を行っています。これは社会貢献活動の一つとして2014年にスタートし、今年で5年目になります。これまでに23回実施し、延べ2,000名のこども達が出前授業を受けました。「阪神電車の特徴、電車の乗り方やマナーなどをテーマにした低学年向けの授業『てつ道のひみつ』が、多くのニーズをいただいています」と語るのは、阪神電気鉄道 経営企画室広報担当の山下さん。特に電車を利用する機会のある夏休み前や、遠足前に出前授業を受けて、実際の乗車で活かしてもらう、ということが多いようです。その他にも、中学年向けには鉄道会社の仕事を紹介し、働くことへの意識を高める授業、高学年向けには阪神電車の歴史や路線を紹介し、地域社会への興味を喚起する授業を提供しています。
「教材として使用するスライドは、出前授業を行う学校の最寄り駅の写真や運賃を入れ込んで、できるだけ親近感を持ってもらえるように工夫を凝らしています」と山下さんは話します。

身近な駅や電車を通して、社会を学んでいくこども達
今回、出前授業を申し込んだ大阪市立梅香小学校の前谷校長先生は、「前年度からの引き継ぎで、おすすめの出前授業とお聞きしていたので、今年もお願いしました」と話します。実際、小学校の最寄り駅である阪神千鳥橋駅までは徒歩約10分。こども達にとって阪神電車は身近な交通手段です。「出前授業に充てる生活科は、具体的な活動や体験を通して、身近な生活に活かし、自立した生活をするための資質・能力の育成をめざしています。本や教材だけを使った授業では、ああそうか、と思うだけになりがちです。こども達の慣れ親しんだ阪神電車の方が来校し、駅長さんから直接教えていただくことで、こども達は興味を持ち、駅や電車を通して社会の一端を学ぶことができます。電車の乗り方、優先座席や車イスのスペースがあること、車内では静かにする、スマートフォンやゲームをしながら歩くのはダメといったマナーを通して、社会の一端を学べるのでありがたいですね」と校長先生は話します。

身近な阪神電車の乗り方やマナーから世の中のルールを理解する
授業は1限45分で、まず駅長が阪神電車の特徴を紹介し、駅の数や電車の色の違い、電車内の工夫やエコ、さらに鉄道の仕事について、クイズを交えながら解説します。その後、電車に乗るための、切符の買い方から乗り方までを説明し、最後に「みんなが困るアカンを探せ!」と題し、イラストの中からマナーの良い点・悪い点を、発表してもらいます。授業をした阪神電車尼崎駅管区の鍵政(かぎまさ)駅長は「多くのこども達が手をあげて発表してくれました。阪神電車のこと、乗車マナーについて、実によく知っているなと感心しました。こども達が身近な阪神電車のことをもっとよく知り、マナーを守って阪神電車に楽しく乗る一助になれば幸いです」と話します。広報の山下さんは、出前授業を終えて別の日に、駅構内でこども達に声をかけられたことがあるそうです。「いつも見ていただいているということで、身の引き締まる思いです」と話します。阪神電車は、これからも出前授業を通じて、次世代を担うこども達が社会性を身につけるためのお手伝いを続けていきます。

行ってきました!社会貢献担当の当日レポート 

10月下旬のある日、梅香小学校に伺って、私達も2年生と一緒に出前授業を受けました。講師を務める阪神電気鉄道の鍵政駅長は、駅長帽をかぶってキリッとした制服姿で登場し、こども達のテンションも上がります。45分という限られた時間で、阪神電車の路線や駅のほか車両の色の区別、鉄道のさまざまな仕事について、スライドを使ってわかりやすく紹介していきます。その後、切符の買い方から改札口の通り方、プラットホームでの電車の待ち方などを説明し、最後は電車の乗車マナーについて伝えました。イラストに掲載された良いこと、悪いことを、みんなの前で発表する場面では、こども達は、すごい勢いで手をあげていました。身近な乗り物である阪神電車が、さらに近しい存在になればと思いました。
出前授業終了後、先生方へは今後の進め方の参考に、アンケートの回答をお願いしていますが、こども達からのお礼メッセージが一緒に届くこともあるそうです。「こども達の感想文はとてもうれしく、私達のモチベーションアップにもつながります」と、広報の山下さんが話してくれました。
出前授業で学んだことを忘れずに、こども達がこれからも電車のマナーなどをきちんと守って、阪神電車への愛着も変わらず持ち続けてほしいと願う取材になりました。



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