ゆめ・まち隊の突撃レポート！｜阪急阪神未来のゆめ・まちプロジェクト

取組方針

ＯＳ
「地域の美化・清掃活動」

第69回は、「地域の美化・清掃活動」をしているОＳの取組みについて紹介します。
（本記事の内容は、2019年3月時点のものです）

1946年に映画興行会社として設立された会社を前身とし、創立70年を超えるＯＳ（オーエス）は、現在、映画と不動産賃貸・販売を主に、飲食の経営など様々な事業を展開しています。
そのＯＳが社会貢献活動（ＣＳＲ）として、ビル周辺の清掃活動をスタートしたのは2013年７月。2019年３月で69回目の実施となりました。ＯＳ人事総務部の
大沼さんによると「2013年当時、当社の企業理念は『ひとびとに"よろこび"の時間と空間を』でした。それをより具体的に伝えるブランドメッセージ『WITH MORE SMILES』を合言葉に、何かをすることで、人々の笑顔につなげていきたい、そのために何ができるのかを考え、この清掃活動を始めました」。毎月１回の活動で、社員の社会貢献活動への意識を高めるのに加え、地域社会の方々と笑顔でつながる活動にしたいという想いのもと、ブランドメッセージと理念にちなんで、活動名称は「スマイルクリーンアップ！」と名づけられました。
清掃活動は毎月第３水曜の朝９時から20分間程度行われます。社員には前日に社内メールで伝えるほか、ポスターでも周知します。

活動が始まる９時頃の参加者は10名程度ですが、途中からも参加ＯＫなので少しずつ増えて、終わる頃には30名程度になることもあります。大沼さんは「当社は梅田の地に自社ビルを構えて仕事をさせていただいている、その恩返しをしたいという気持ちで、皆さん参加してくれているのではと思います」と話します。
ＯＳビル周辺は日々の清掃により、ごみはほとんどないように見えますが、それでも参加者はたばこの吸い殻や空き缶などを丁寧に探します。また現在は隣接の富国生命ビルや商店街にまで活動範囲を広げていて、20分後にはビニール傘や板なども含め、実に多くのごみが集まります。周辺ビルの警備の方に「いつもありがとうございます」と言われたこともあるそうで、大沼さんは「そういう声は励みになりますね」と話します。
「現在は、少し内容に変化をつけたいと考え、『清掃活動を就業時間の中に取り入れてはどうか』『商店街の人も巻き込んでみては』『スーツ姿のままで活動するより、アピールも兼ねてお揃いのウエアを着ては』といった案も参加者から出ています。これも、若い世代からベテランまで、社員が自ら積極的にかかわっているからこそ。よりよい活動にしていく転機と考えています」。

2019年２月、ブランドメッセージを「Your Smiles, Our Smiles.」に刷新しました。これは、お客様が喜ぶことで、私たちも笑顔になる、その笑顔の相互関係、笑顔の循環をも含めています。「このブランドメッセージとＣＳＲ活動をうまく結び付けたいと考えています。部署や会社が違う社員同士が清掃活動で顔を合わせることで、新たなコミュニケーションも生まれます。今後も、地域の方々はもちろんのこと、社員も"参加してよかった"と笑顔になれるような活動に高めていきたいと考えています」と、大沼さんは抱負を語ってくれました。
ＯＳでは、新たに策定したブランドメッセージに基づき、笑顔と喜びを分かち合い、人・地域・社会・未来をつなぐ企業として、これからも清掃活動プロジェクトを続けていきます。

3月20日の朝9時、ビジネスパーソンが足早に行き来する時間帯、ＯＳの皆さんが清掃活動を始めるところに伺いました。ビル周辺を、目に付きにくい所も皆さんそれぞれにごみを探しながら、熱心に清掃活動をされていました。横断歩道前にあるポールの穴に火ばさみを入れて、中の吸い殻を取り出したり、道の裏手の側溝のフタを外して、中にあるごみを丁寧に掻き出したり‥‥

そして、一体どこから出てきたのか、という量のごみを、袋に入れて戻ってこられます。スタート時、10名程度だった参加者も、いつの間にかずいぶん増えて27名になっていました。９時20分の終了時には、たくさんのごみが集まり、活動を終えた参加者の皆さんでしばし談笑。

吸い殻が多いのは街中ならではと思いつつ、「この梅田の地で恩返しを」という大沼さんの言葉通り、参加された皆さんも、きっと同じ想いでこの清掃活動に参加しているのでしょう。仕事前のひとときに清掃活動に参加し、最後は爽やかな笑顔をされているのが印象的でした。この活動を通勤途中に見かけた方にも、ごみのない街にしたいというOSの皆さんの想いが伝わればと願う取材になりました。