今回取材したのは、3月27日にオープンした「キッザニア甲子園」。取材当日は気持ちの良い快晴で、阪神甲子園駅から歩くこと約8分で「キッザニア甲子園」のある「ららぽーと甲子園」に到着しました。キッザニアの入り口には、空港があり、入国手続後ゲートの中へ。すると、なんとそこは夜の世界!リアルな街並みの中には、病院や警察署などの施設、劇場、広場が広がり、ときには火災現場で小さな消防士たちが懸命に消火活動を行っています。この街では、こども達が主役。自ら仕事を選び、仕事の報酬には「キッゾ」という通貨を受け取って、それを使って買物やサービスを受けることができます。 
さて最初に訪れたのは、阪神電気鉄道の電車パビリオン。こども達はユニフォームを着用し、スタッフの説明を真剣に聞いた後、さっそく運転士と車掌の仕事体験へ。モニターに映し出される走行映像に夢中になる男の子や、緊張の面持ちでドアの開閉やアナウンスをする車掌の女の子の姿も。お客さんが乗降する様子も駅ごとにシチュエーションが異なり、簡単な仕事ではありません。仕事がうまくできずくやし泣きをする子もおり、その一生懸命さに胸をうたれました。
次に、阪急阪神ホテルズのホテルパビリオンを見学。1階の宴会場では、男の子と女の子が一緒にテーブルクロスをかけていますが、これがなかなか難しい様子。余分な空気が入るとクロスにシワが入るため、二人が呼吸をあわせて均等に広げなくてはなりません。テーブルクロスをかけたら、次は食器類のセッティングです。こちらは、お子さんの年齢にあわせてナイフとフォークの本数を変えるなど、みんながわかりやすく楽しめるような工夫がされています。また2階のフロントでは、パソコンのモニターを見ながら、宿泊状況を確認したり、さらにはベルマンとしてお客様の荷物を客室まで運んだりと、こども達が凛々しい姿で働いていました。
熱心に仕事をこなすこども達の姿を見て、大人もこどもの頃にもっていた仕事に対しての憧れやひたむきさを改めて思い返すに違いありません。次世代の育成につながるこの施設は、未来の社会全体への貢献にもつながっていると、確信しました。施設を飛び出して本当の現場での仕事体験もできる「アウトオブキッザニア」も実施されるなど、「キッザニア甲子園」と両パビリオンのこれからが非常に楽しみです。 |