ICT技術と人の力を調和させ 鉄道の安全性の維持・向上を図り、地域社会の発展に貢献したい

2020年入社/アイテック阪急阪神(株) 交通事業本部 交通ソリューション部 システム1課
工学研究科 電気電子工学専攻 修了

辻本 和輝(Tsujimoto Kazuki)

これまでの経歴

1年目~
阪急電鉄(株) 都市交通事業本部 運輸部 宝塚線運輸課
車掌・運転士の研修生として教習所で基礎知識を学ぶ。その後、現場での実習を経て運転士業務に従事。
2年目~
阪急電鉄(株) 都市交通事業本部 技術部 車両管理担当
工場、車庫で電車の保守作業を行う。車両部門すべての現場部署を回りながら、現場業務と車両に対する理解を深める。
3年目~
阪急電鉄(株) 都市交通事業本部 技術部 車両計画担当
車両機器の故障対策や新造車の仕様検討、新機器導入時の現車試験などに携わる。
4年目~現在
アイテック阪急阪神(株) 交通事業本部 交通ソリューション部取材当時
システムエンジニアとして、主に鉄道事業者向けの業務システム開発に携わる。

現在の仕事

入社後の3年間は阪急電鉄で鉄道事業の現場業務、車両関連の仕事に携わり、4年目から幅広いシステム開発を手掛けるアイテック阪急阪神に出向しました。現在、当社グループ全体でDX推進に注力しており、都市交通事業においても情報技術を活かした車両の管理や保守の実現を目指しています。その一環として若手社員をアイテック阪急阪神に派遣し、学んだ知識や経験を元の所属に持ち帰りDXに活かす取り組みを進めています。私はその一番手としてアイテック阪急阪神に出向し、鉄道事業者向けのシステム開発に携わっています。電車の発車時刻や走行位置を駅のモニタやwebページを通して旅客向けに配信するシステムの開発を担当しており、グループ内外のお客様の要望をヒアリングしながら画面デザインや仕様検討を行っています。このほか、AI技術の情報収集やプログラミングにも携わり、新たなITソリューションの検討なども担当しています。

仕事のやりがい

車両部門に在籍している時もそうでしたが、何度も検討したプロジェクトがモノとして形になることへの喜びと、それが何年も残り、社会インフラとして多くのお客様に利用していただけることに大きな責任とやりがいを感じています。特に現部署ではグループ外の案件も多く、阪急阪神沿線以外の社会に対しても貢献できるところが魅力です。実は出向が決まった当初はもっと車両について学びたい気持ちが強く、職場を離れることに戸惑いを感じていました。しかし、現在は学生時代に培ったIT知識が活かせることに喜びを見出し、新たなやりがいを感じています。また、入社してから様々な部門を経験する中で、「鉄道」という括りの中でも多様な視点や知識に触れる機会が多く、毎日がとても刺激的。業務内容や環境が大きく変化する大変さはありますが、新しい業務に挑戦できることもやりがいになっています。

未来に向けて挑戦したい事

現在、鉄道事業における保守業務は人力に頼っている部分が大きく、少子高齢化に伴って人手不足が予測される今後の深刻な課題となっています。そのためICT技術と人の力をうまく調和させることが鉄道の安全性の維持、向上を図るカギであり、その結果、鉄道が持続可能な交通インフラとして地域社会の発展に貢献できると考えています。私が目指すのは、阪急電鉄の車両部門での経験と現職でのITの知見を融合させ、AIやIoTなどの新技術を活用することで鉄道事業における保守業務の効率化、安全性や快適性の向上を実現することです。例えば、決められた周期で行う定期メンテナンスではなく、車両の状態をセンサ―などで監視して異常を検知した時にメンテナンスを行う状態基準保全(CBM)へと進化させることでも効率化が図れると考えています。

学生へのメッセージ

就職活動は企業の数だけ選択肢があります。就職活動が終わった後に、「こんな企業や業界があったのか」と後悔することがないように、皆さんの興味や専攻、先輩の就職先だけにとらわれず、視野を広げて様々な企業の詳細な情報を集めてみてください。最終的に就職できるのは1社だけなので、自己分析を行い、自分は何がやりたいのか、何に価値を感じるのか、それは企業とマッチするのかをしっかり検討してほしいと思います。私はもともとSIerなどIT企業への就職を考えていましたが、視野を広げることで阪急阪神ホールディングスと出会い、鉄道事業にICT技術を活かせる環境があることを知りました。学業や研究など多忙な日々だと思いますが、色々な人や仕事に出会うことを楽しみながら頑張ってください!

1日のスケジュール

08:45 出社・メールチェック
09:00 プロジェクトミーティング
10:00 仕様検討資料の作成
12:15 昼食
13:00 詳細設計、コーディング
17:30 退社

私のマストアイテム

【ノートパソコン】私のマストアイテムはノートパソコンです。システム開発に必要なプログラミングや画面デザインの設計など、システムエンジニアの仕事にはPCが必須。他にもビジネスチャットツールやオンラインストレージも使用できるので、PCがあればどこでも仕事ができる環境や制度が整備されていて、とても便利です。アイテック阪急阪神では週3日の在宅ワークも可能ですが、私はあえて出社を選択。オフィスで先輩方から多くのスキルを学んでいます。

プライベート

コロナ禍で新たに始めたのが釣り。密にならずに外出できることはないかと考え、釣りにたどり着きました。今も釣り好きの同期と集まって舞鶴や淡路島などに出掛けることが多く、釣った魚をみんなで食べることを楽しみにしています。まだまだ釣れない場合が多いですが、アウトドアで自然を感じながらそれぞれの近況報告をして満足しています。

※社員の所属や掲載内容は、2023年取材時のものです。