
育成制度・キャリアパス
様々な研修やジョブローテーションを通じて、
リーダーとして組織を牽引するために必要な知識・スキルを身につけていきます。
育成制度やキャリアパスについてご紹介します。
阪急阪神ホールディングスの育成制度
当社では、以下の3つを人材育成の基本方針としています。
能力開発を支援する
職場における育成を支援する
新たな価値の創出を促す
この人材育成基本方針に沿って、リーダーとして組織を牽引するために必要な知識・スキルを養うための様々な育成メニューを体系的に実施しています。
業務を通じた職場での育成を主軸におきながら成長を支援するとともに、階層別・目的別の各種研修を実施し、当社グループを担う次世代のマネジメント人材の育成を充実させています。
また、当社グループを取り巻く環境が絶えず変化する中、新しい時代を見据え、既存の事業における新たな価値や、既存事業の延長線上に無い新たな価値(事業)を生み出す人材の育成が不可欠であると考え、新規開拓人材の育成にも力を入れています。
人材育成計画体系図

※2020年度時点(一部抜粋)
新入社員の育成メニュー
新入社員研修




入社後約1.5か月間、新入社員導入研修を行います。
総合職としての土台を築くため、ビジネススキルを学ぶ研修や、役員をはじめとする先輩社員との触れ合いを通して阪急阪神ホールディングスグループ社員としての視点・考え方について理解を深める研修など、様々な育成メニューを用意しています。また、初期配属について人事部員と面談をする機会を設けています。
配属後は、定期的に研修を行い、自身の業務スキルを振り返る場を用意しています。
配属後半年フォロー研修では、社長と懇談する機会も設けており、若手の頃から会社の経営層の考え方に触れることができます。
正大塾




新入社員が入社から1年間共同生活を行う「研修施設」です。
当社では、正大塾での1年間を「自分以外の様々な価値観を知る・人間力を育むといった、将来阪急阪神ホールディングスを牽引するリーダーとなるための土台を築く期間」と位置づけており、様々な活動を通して社会人に必要な知識・スキルの習得、同期の相互理解、リーダーとしてのマインド醸成を図ります。
同期生は、当社グループの幅広い事業にそれぞれ従事しており、様々な視点での議論を交わすことができます。学生から社会人へとステップアップする過程で、悩みも喜びもわかちあえる仲間と過ごすことは、かけがえのない経験となります。
※状況により運営方法を変更する場合があります。
メンター制度
先輩・若手社員のコミュニケーションを通じて、成長を支援する制度です。
配属後、“業務上直属ではない先輩”がメンターとなり、定期的に面談を実施します。
メンターだからこそ打ち明けられる悩みもあり、業務についても新鮮な目線でアドバイスを聞くことができます。
その他の育成メニュー
目標面談
年度初めに、業務についての目標とその達成に向けた行動計画を策定します。その後、定期的に直属の上長と面談を実施することで、自己成長のサイクルを見直すことができ、中長期的な目線で自身のキャリアを描く力を身につけることができます。日頃から目標を意識し再確認することで、視野を広げることにつながります。
自己啓発支援制度
社員の自己成長を支援する制度です。
自己啓発支援制度の一つである「学びサポート制度」では、外部教育機関への派遣や、任意の研修・通信教育・eラーニングの受講支援を受けることができます。自身が伸ばしたい能力に応じてプログラムを選択して受講でき、業務の都合やスケジュールに合わせながらスキルアップできるのが特徴です。
その他、「通信教育補助制度」や「資格取得祝金制度」などを通して、個人の状況に応じた主体的・効果的な能力開発を支援しています。
阪急阪神ホールディングスのキャリアパス

経験の数だけ、
多彩な力が身についていく
湯山 佐世子(Yuyama Sayoko)
2003年入社
阪神電気鉄道(株) 経営企画室 沿線活性化担当 兼 広報担当/課長
※2018年11月時点
立場・視点が異なれば答えも変わる。
広い視野が私の財産
- 阪神電気鉄道(株) 西梅田経営部 営業課 営業管理チーム
-
ハービスPLAZAでテナントの営業管理に関わる業務全般に携わりました。日々の売上状況の把握はもちろん、店長から日々の営業についてさまざまな相談を受けたり、空き店舗のリーシングを行ったり、幅広い業務を経験。当時のOJT担当の先輩からは、「テナントはお客様。このビルで店舗を出してもらうメリットを感じていただくことが大事」という商業施設ビジネスの基本をしっかりと教えてもらいました。とはいえ、各テナントの店長様は百戦錬磨のベテランばかり。そうしたベテランの店長たちから信頼を得るために、貪欲に知識の吸収に努めた時期でもありました。
- 同部署内の販促チームへ異動
- ハービスPLAZA ENTの開業を11月に控えた年の夏、同部署内でハービスPLAZAとハービスPLAZA ENTの販促・広報を担当することになりました。売上や来館者数向上に向けたイベントの企画・運営に携わり、広告物の制作工程への理解を深めることもできました。特に印象に残っているのが、開業当初に美容系フロアの顧客獲得に向けたイベントを初めて一人で企画したときのこと。高級なイメージで敷居が高いという先入観を持たれていたので、各店舗に初回限定の3000円均一メニューをつくってもらうことで、新規顧客の獲得に繋げることができました。
- 阪神電気鉄道(株) レジャー事業部
新しいことを一から組み立て実行。多数の経験が、その後の糧に -
阪神甲子園球場のリニューアル工事着工の前にリニューアルチーム(現:阪神電気鉄道(株)甲子園事業部)に異動。当時の上司から「オールドファンだけではなく、女性や野球に詳しくない層にもリニューアルに興味を持ってもらいたい」という考えのもと、阪神甲子園球場リニューアルの広報担当に任命されました。記者の方々は私より野球や甲子園に詳しい人ばかりだったので、必死で勉強しました。甲子園の歴史と伝統を再認識してもらうとともに、リニューアルへの期待感を高められるよう、ニュースの伝え方を工夫したり、マスコミ向けの見学会を企画したりと、多くの人たちに阪神甲子園球場の魅力が伝えられる広報を心がけていました。社内外ともにさまざまな経験、さまざまな考えを持つ方々と仕事を進める必要があったため、自分なりの心構えができ、その後の仕事の進め方に大きく影響する経験ができたと感じています。
- 阪神電気鉄道(株) 甲子園事業部
-
レジャー事業部から甲子園事業部に名称変更となり、職場も球場内の現場事務所に移動。甲子園歴史館の開業準備をしながら、新設された「甲子園ライナービジョン」の広告・演出の運用の企画を担当しました。甲子園では仕事上、各界のプロに会う機会も多く、仕事をご一緒するときは緊張感もありますが、学ぶことも多かったです。また、決まった枠組みのない仕事が多かったので、豊富な知識と経験を持つ方々の力を借りながら、新たなものをつくり上げるということの繰り返しでした。ここで過ごした期間は私のキャリアのなかでも非常に重要な意味をもつものになったと思っています。
- 阪神電気鉄道(株) 経営企画室 沿線活性化担当
-
当社にとって新たな取り組みである“沿線活性化”。「沿線の魅力を伝え、沿線イメージを向上する」という目標に向け、「“たいせつ”がギュッと。」というキャッチフレーズとハートのシンボルマークを掲げ、沿線活性化プロモーションを立ち上げから担当しました。その他、自治体や沿線の団体・企業との協働など、様々な企画にチャレンジ。阪神沿線に訪れたい、住みたいと思っていただけるよう、沿線のイメージアップや魅力の向上に取り組みました。
この年に結婚し、今は西宮にマイホームを購入して、夫と猫の2人+2匹の生活を送っています。西宮に来る前も、入社以来ずっと阪神沿線で暮らしてきたので、我が身でその住みやすさを実感していますね。プライベートの時間を穏やかに過ごせているものの、「今、自分が感じている“暮らしやすさ”という魅力をどう伝えられるかな」とつい考えてしまいます。
- 阪神電気鉄道(株) 経営企画室 沿線活性化担当 兼 広報担当
-
現在は、広報担当として企業・沿線プロモーションを担当。企業イメージおよび事業の基盤となる沿線イメージの向上をミッションに情報を発信しています。 また、沿線活性化担当として沿線の定住人口・交流人口増加を念頭に、引き続き各種取り組みを実施。さらに両担当の横断的業務として、鉄道部門と連携しながら阪神なんば線開業10周年企画にも携わっています。 「沿線活性化プロモーション」の立ち上げから携わっているので、社内外にこの活動が浸透していると実感できることは嬉しいですね。また、管理職となった現在、プロモーションとともに自身、そして部下たちが成長していくことにも喜びを感じる毎日です。

ジョブローテーションを通じて得たもの
まったく異なる事業分野に異動したとしても、それまでの経験は必ず活かせることを学びました。大事なのは、経験を通じて自分のなかの引き出しを増やしていくこと。そうすれば、新しい仕事に直面したときにも余裕を持つことができますし、それを通じてさらに新しい引き出しを増やすことができます。また、ひとつの事柄について、立場・見る視点が異なれば答えも異なることがわかったので、ひとつの考え方に執着しない広い視野が身に付きました。
今後の目標
業務面では「プロモーション」という活動が当社において継続され、その中で担当が変わってもここまで発信してきている「阪神らしさ」の軸がぶれないよう土台を築きたいと思っています。キャリア面ではこれまで広報・PR的な側面でブランディングに関わる業務に携わることが多かったのですが、今後は事業活動そのものにブランディングの考え方を活かし、収益を上げていけるような業務に携わりたいと考えています。
※所属部署、役職は当時の名称です。

大切なのはバランス感と人間性
沼間 淳作(Numa Junsaku)
1995年入社
(株)梅田芸術劇場 東京事業部/部長
※2018年11月時点
これまでの経験を最大化し、
次なるミッションに立ち向かう
- 1995年4月〜
阪急電鉄(株) アミューズメントパーク事業部 営業グループ - 阪急電鉄のアミューズメントパーク事業部(現:創遊事業本部)の営業部門に配属され、宝塚大劇場と宝塚ファミリーランド(遊園地)の飲食物販部門を担当しました。入社が阪神淡路大震災が起きた年で、当時は神戸線が一部不通となっており、4月から6月までの3ヶ月間は新入社員全員、代替バス輸送の現場で働きました。
- 1995年〜
-
中学時代からサッカーを続けており、社会人になってからは職場の同好会に参加。アミューズメントパーク事業部は週末が休みではないので、メンバー集めや対戦相手探しに苦労することもありましたが、社内の大会に出場するなど、現在も楽しく活動を続けています。同好会の活動以外にも、子どもたちが幼い頃には少年サッカーのコーチをし、現在は地域のシニアサッカーチームにも参加しています。
- 1997年4月〜
阪急電鉄(株) 創遊営業部 遊園課 -
遊園課の企画担当となり、宝塚ファミリーランドのイベントや広報業務を任されました。営業グループに続き、お客様と直接触れ合う現場において、自ら様々なイベント企画などを立案し、職場のメンバーを巻き込みながらやり遂げていく業務を経験しました。その中で、実践的な企画力や行動力、チームを統率する力などを身につけられるよう努めました。また、お客様志向の大切さを体に染み込ませる時期にもなりました。
一方で、自身の能力をさらに高める機会を得たいと思い、1999年4月からは業務と並行しながら神戸大学経営学部経営学研究科の社会人MBAプログラムに通い、修了しました。それまでは現場での経験をもとにした「感覚」で仕事をしている面が否めませんでしたが、大学で様々な理論や知識を学ぶことで、経営的な視点や論理的に深く考える力を多少なりとも養うことができたと思っています。宝塚ファミリーランドは残念ながら2003年での閉園が決まりましたが、その閉園に向けた業務や跡地に開発されることになる宝塚ガーデンフィールズ(緑とペットの施設)の立ち上げ業務も担当しました。
- 1999年〜
-
1999年9月に結婚。2000年に長男が、2003年に次男が生まれました。家族4人の暮らしを長く続けていましたが、2017年1月、念願だった犬を飼うことに。近くの保護犬カフェからチワワの女の子を引き取り、家族で大切に育てています。現在は東京に単身赴任中なので、妻から送られてくる犬の写真を眺める毎日です。
- 2004年4月〜
阪急電鉄(株) 経営企画部
事業部から本社部門に異動することで、視野も人脈も広がった -
阪急電鉄の経営企画部に異動となり、係長に昇格。会議体事務局の一員として、全社的な意思決定制度の整備やグループ経営会議・経営企画会議の運営を行うとともに、毎年のグループ経営方針の策定などを担当しました。2006年の阪神電気鉄道との経営統合の際には、グループ経営理念の策定にも携わりました。本社に異動する前は、宝塚大劇場や宝塚ファミリーランドといった目の前の現場だけを見て仕事に邁進している面が少なからずありましたが、本社部門に異動したことで視野も人脈もぐっと広がり、全社的な目線が持てるようになりました。MBAプログラムに通ったことも影響していると思いますが、論理的思考の重要性や主張を裏付ける根拠の必要性などに改めて気付き、会社や仕事に対する視点(知識)や業務の進め方など、能力の面でも大きく成長できたと感じています。
- 2008年4月〜
阪急電鉄(株) 人事部 労務・厚生担当 - 人事部に異動し、労務・厚生担当に。2009年には昇格し、同担当の課長職となりました。具体的な業務としては、阪急電鉄の人事諸制度全般を整備・導入するほか、会社全体の労務関連事項に対する方針の提示、各本部・各社の労務関連案件に対する助言やサポートなどを行っていました。
- 2011年4月〜
阪急電鉄(株) 創遊統括部 - 創遊統括部に異動し、創遊事業本部全体の経営管理(人事・総務・経営計画全般のとりまとめ)を行う統括担当に。以後7年間、宝塚歌劇事業・演劇事業を間接部門の立場からサポートしつつ、様々な組織再編や人事労務関連業務全般を推進しながら、本部全体の長期ビジョン・中期計画の策定などを行いました。2016年からの2年間は本部全体の投資計画の策定や推進といったハード面の整備も担当しました。
- 2018年4月〜
(株)梅田芸術劇場 経営管理部 -
梅田芸術劇場に出向し、経営管理部部長を経て東京事業部部長となり、現在に至ります。梅田芸術劇場が担っている演劇事業は、今後も持続的に成長して業界内で独自のポジションを確立し、宝塚歌劇事業とも連携しながらグループに貢献していくことが求められています。そのための東京地区における体制面の整備や営業力の強化を図る施策の推進が私の主なミッションです。

ジョブローテーションを通じて得たもの
お客様と直接触れ合う現場の最前線で、実践的な企画力や行動力を培ったうえで、本社部門で必要とされた経営的な視点や、経営企画・人事労務関連の専門的な知識、論理的思考力などを積み上げる機会を得たことは、自身の強みになっていると考えています。これらはいずれも大切なことであり、この経験をベースに、幅広い視点からバランス感のある形でより適切な判断・行動ができるように、今後も研鑽に努めたいと考えています。
また、業務の内容が全く異なる職場への異動を経験してきましたが、新しい職場で自身の力を発揮するためには、周囲のメンバーと信頼関係を構築することが不可欠です。そのためには、その職場で以前から働いている皆さんが持つ感覚や価値観を自分のものにしつつ、自身のことも皆さんに理解して頂けるよう、まだまだではありますが、できる限り誠実であり続け、人間性を高めることを意識するようになりました。
今後の目標
当社(梅田芸術劇場)に来てまだ日が浅いので、一日も早く当社における真の一員となり、これまで培ってきた経験を活かして自身のミッションを遂行できるようになることが今の目標です。グループでは、2025年度に営業利益目標を1200億円とする長期経営計画を掲げていますが、演劇事業を担う当社では、持続的な成長を通じてそれに貢献していくことが求められています。その中で東京事業部は発足後約10年の歴史の浅い部署ではありますが、良質な作品を生み出していくための、上演権の交渉や劇場・キャストの選定など、事業の源流としての役目と、東京地区における営業力の強化を求められていますので、これらを今後も長期安定的に果たせていけるように、力を尽くしていきたいと考えています。
※所属部署、役職は当時の名称です。

現場と本社をつなぐ“架け橋”
池永 幸資(Ikenaga Kosuke)
2011年入社
阪神電気鉄道(株)
都市交通事業本部 運輸部 神戸駅管区/駅長
※2018年11月時点
現場の視点と本社の視点を
バランスよく養えた8年間
- 2011年6月~
阪神電気鉄道(株) 運輸部 現場研修 - 全体の新入社員研修の後、運輸部に配属されました。配属後は現場研修を通して、車掌や運転士に必要な知識・技能を習得します。知識や技能が身についたのはもちろんですが、教習所の先生や現場の先輩、他の見習生などとコミュニケーションを図ることで、現場の空気を肌で感じることができました。
- 2011年11月~
阪神電気鉄道(株) 運輸部 企画課(都市交通コア担当) - 現場研修が終了し、企画課の都市交通コア担当として、阪神電鉄の都市交通事業全体の予算管理業務及び中期経営計画の策定業務などを行いました。本社部門において、所属する運輸部だけでなく、技術系の部署、バスやタクシーといったグループ各社の管理業務を行うことで、都市交通事業がどのように成り立っているかを理解し、物事を幅広い視野で捉える力を養うことができました。
- 2013年4月~
阪神電気鉄道(株)運輸部 甲子園駅管区 助役
厳しくも温かい初めての現場が鉄道マンとしての原点に -
甲子園駅管区(管区:管轄区域のこと)「助役」という、現場の方を束ねる立場となり、収入管理、労務管理、係員の育成など、現場の管理業務を担当。入社3年目にして自分の両親よりも年上の先輩方を指導する立場になりました。当時の甲子園駅管区の先輩方は個性的な方が多く、最初の頃は本当の助役と認められていない雰囲気を感じることもあり悔しい思いもしました。そういった中で、勤務中はもちろん休憩中や勤務終了後に「本音」を聞き出すため、積極的にコミュニケーションを図り、意見を交わして相手の考えを誠実に理解するよう努めました。同時に、知識の面では誰にも負けないレベルを目指して必死で勉強し、あらゆる仕事にチャレンジさせてもらいました。その甲斐あって甲子園駅管区での勤務最終日、先輩方から「一緒に仕事ができてよかった。ほんまに信頼できる助役さんやったわ。」という言葉をかけてもらったときには思わず目頭が熱くなりました。配属初日、当時の駅長から「鉄道事業はチームワークが重要で、そのためには信頼関係が何よりも大切」と教えられたことが、本当の意味で理解できた瞬間でした。
- 2014年~
-
この頃から、勤務中以外にも職場の先輩・後輩と積極的にコミュニケーションを図るようになり、飲みに行く機会も増えました。現在勤務している神戸駅管区には「神交会」という親睦会があり、屋形船に乗って食事とお酒を楽しむイベントを実施しました。仕事を忘れて、大いに楽しむことができました。
- 2014年4月~
阪神電気鉄道(株) 運輸部 営業課(CS※担当)
※CS:Customer satisfaction「顧客満足」 - お客さま満足度向上を目的とする「CS担当チーム」の立ち上げメンバーとして、本社の営業課に異動。現場の意識改革や改善活動の支援、お客さまからのご意見・ご要望への対応、阪神電車ファン獲得に向けた各種施策などを実施しました。(阪神電車 安全・CS向上への取り組みはこちら)当初、正直なところ、現場からの「CS」に対する拒否反応のようなものも一部感じられ、本社・現場が一体となって活動に取り組めているとは言い難い状況でした。しかしながら、「なぜCS活動が必要か」など、現場の立場・実情を十分に考えたうえで、本社の考えを粘り強く伝えることで、徐々に本社・現場が一体となり、CS活動に取り組むことができるようになりました。結果として、後の2016年に行う、お客さまサービス調査において、阪神電車の総合満足度が大きく上昇することに、少なからず貢献できたのではないかと思います。現場部門での経験があったからこそ、本社からの一方通行の指示に終始し、「やらされ感」を抱かすのではなく、「一体感」を醸成することができたのだと考えています。
- 2015年4月~
阪神電気鉄道(株) 運輸部 教習所 兼任教師 -
駅係員や車掌、運転士の養成を目的とした組織として、教習所があります。その教習所の教員として駅係員や車掌、運転士などの養成教育を受け持ち、同時に、教育の質の向上を目指す新規教材の開発プロジェクトに携わりました。教員の職務を全うするということはもちろんですが、総合職として、今後の阪神電鉄における鉄道事業の人材育成をどうしていくかという視点を常に持ちながら、業務に励みました。多くのプレッシャーはありましたが、人の成長を間近で見ることができ、人材育成のやりがいを実感する日々でした。当時の教え子たちが、それぞれの現場で活躍している姿を見ると、自分もさらに頑張ろうという気持ちになります。
- 2016年12月~
阪神電気鉄道(株) 運輸部 営業課(CS担当)主任 - CS業務を統括する主任として、再び本社の営業課へ異動。お客さまサービス調査を実施し、その結果をもとに、今後の阪神電車のCS活動の在り方を表す中期計画を策定しました。この時期になると、「CS」という言葉も随分浸透するようになり、現場からの改善提案なども積極的にあがるようになってきました。改善提案については、たとえ、どんな提案であろうとも、「何かヒントが隠されている」という考えのもと、現場に足を運び、真摯に向き合うことを意識していました。実際に現場に足を運ぶことで、サービスを大幅に向上させるヒントを発見できたり、提案者から「本社が提案に対して真摯に向き合ってくれている」という言葉をかけてもらったりしました。現場部門で培った、「足を運び、自分の目でみる」という意識が確実に活かされたのではないかと思います。
- 2018年2月~3月
阪神電気鉄道(株) 運輸部 梅田駅管区 首席助役 - 現場に異動となり、梅田駅管区の首席助役(駅長のもとで駅係員の指導監督を行う立場)として、現場の管理業務と駅長不在時の代理業務などを担当。異常時には現場の最前線で指揮を取らなければならず、冷静に先を読みながら即座に指示を出す難しさを感じました。この経験を通して、何事もイメージトレーニングをした上で臨むことを心がけるようになりました。
- 2018年4月~
阪神電気鉄道(株) 運輸部 神戸駅管区 駅長 -
神戸駅管区の駅長として、収入管理や労務管理、助役・係員の育成、他社局との折衝など、現場の管理業務全般を行っています。年次や役職を超えて気軽に意見を交わし、困ったときには周囲の人にすぐに相談できるような風通しのよさを大切にしています。そうすることで、お客さまや仲間のことを、それぞれが常に考えられる環境を作っていきたいと考えています。

ジョブローテーションを通じて得たもの
現場部門と本社部門を両方経験していますが、どの仕事も人との関わりが何よりも大切であるということ、そして、自分一人の力だけでは限界があるということを学びました。「自分の思いをぶつけ、同時に相手の考えを誠実に理解しようとする」その積み重ねによって、信頼関係は築かれるということを、特に現場部門での業務から学びました。確かな信頼関係を築くことができて初めて「お客さまのために、仲間のために」という思いを共有でき、大きな力が生まれる。本社部門においてもその思いを胸に業務に取り組むことができると実感しています。
今後の目標
少子化などの影響により沿線人口の減少が見込まれるなど、この先、都市交通事業は順風満帆とは言い切れません。だからこそ、「変革」すべき、「創造」すべき、やりがいのある仕事が数多くあると私は考えています。厳しいときこそ成長のチャンス。私自身も、現場からの視点、本社からの視点をバランスよく養ってきた自らの経験を活かして、さまざまなプロジェクトに関わっていくつもりです。そして、グループの土台である都市交通事業を成長させ、阪急阪神ホールディングスの持続的な発展に貢献していきたいと思っています。
※所属部署、役職は当時の名称です。

人とは違うキャリアがあるから、
今がある
平賀 章久(Hiraga Akihisa)
2007年入社
阪急阪神不動産(株) 開発事業本部
開発企画部 情報開発グループ 兼 開発企画グループ 兼
開発推進部 開発グループ/課長補佐
※2018年11月時点
想定を超えるキャリアの連続。
住宅も非住宅もどんと来い!
- 2007年5月~
阪急不動産(株) マンション販売部 -
学生時代に阪急電鉄のインターンシップに参加し、当時計画されていた「彩都」を見学したことで沿線開発に関わりたいと入社を決意。入社後も沿線開発に興味があったものの、1年目から阪急不動産(現・阪急阪神不動産)に出向となり、自社ブランドマンション〈ジオ〉の販売に携わることに。最初に担当したのは「ジオ北千里古江台」で、モデルルームに常駐して来場されるお客様をお迎えし、立地やマンションの魅力をお伝えしながら販売契約に結び付けるという仕事でした。入社前に想像していた沿線開発の業務とは少し違いましたが、年齢も経験も自分より上の販売スタッフとの仕事は面白く、さまざまな学びがありました。
- 2009年7月~
阪急不動産(株) マンション事業推進部 - ジオを実際に販売するマンション販売部から、その前段階を担当するマンション事業推進部に異動。具体的な仕事内容は、自社のマンションブランド「ジオ」のターゲットを見据え、新たに建設するマンションの計画検討や事業全体のスケジュールと収支を管理する仕事です。そのため、販売部での経験をマンションづくりに活かすことがミッションだと感じていました。JR高槻駅北東地区開発事業内のマンション開発や、もしもの災害に備える暮らし「ジオフィットプラスソナエ」の商品企画を検討するなど、さまざまな経験ができました。なかなか思い通りにいかないこともありましたが、販売の経験があったからこそ、お客様にとってより良い住宅を提供するマンション計画ができたと思っています。
- 2010年
- 2010年に結婚し、翌年には第一子が誕生。その4年後には第二子、さらに3年後には第三子にも恵まれ、プライベートでは積極的に育児に参加しています。私生活での課題が開発のヒントになることも多く、認可保育園の設置に続き、現在は西院駅ビル建替計画に伴い、病児保育施設の誘致・設置も進行中。妻や子どもたちがいるからこそ、暮らしに根ざすアイデアが生まれるのだと思います。
- 2013年4月~ 阪急電鉄(株) 不動産事業本部 不動産開発部
ひと味違うキャリアこそ、私の強み -
「彩都」のような街づくりに憧れて入社しましたが、ジオの販売、計画に関わる中でマンションに関する仕事にやりがいを見出しており、「次はマンションの用地仕入に携わりたい」と意気込む中での異動の辞令。入社当初に希望していた開発業務に携われるという喜びよりも、マンションとは違う商業施設やビルの開発を行う非住宅分野で果たして自分が務まるのかという不安がありました。しかし、異動直後から「神戸阪急ビル東館建替計画」や「阪急西宮ガーデンズ ゲート館新築工事」「阪急西宮ガーデンズ 別館新築工事」など、『関西で圧倒的No.1の沿線の実現』に向けた開発が目白押し。地域の方々から行政、工事に携わる複数企業などさまざまな相手先と交渉を行い、調整して街づくりを進める仕事にすぐに魅了されました。
- 2018年4月~現在
阪急阪神不動産(株) 開発事業本部 -
事業の統合・移管などにより、阪急電鉄の不動産開発部から阪急阪神不動産の開発事業本部へと所属が変更。所属は変更しましたが、非住宅分野の開発を通じた沿線の魅力ある街づくりというミッションに変わりはありません。ちょうど今、異動以来、開発に携わってきたプロジェクトが次々竣工しており、当時、自分が思い描いた完成形が実際に狙い通りの役割を果たせるのか、その真価が問われる時が来ています。子どもを保育園に通わせている父親として動向が気になるのは「西宮北口駅高架下の認可保育園」。通勤途中の駅に保育園があったらいいなと考えていた時に携われたこの施設が、沿線の皆様に喜んでいただけることを心から願っています。

ジョブローテーションを通じて得たもの
例えば、マンション販売部とマンション事業推進部はお客様にマンションを購入していただくという目的は同じですが、立場が異なるため、意見や考え方に相違が生まれることもありました。ここで私が学んだのは、どちらか一方の考え方を押し付けるのではなく、協業先や事業パートナーなど相手を理解することの大切さ。この学びは今も大いに役に立っています。また、ジョブローテーションを通じ、改めて当社にはいざという時に絶妙のタイミングで手を差し伸べてくれる優しい人が多いなと実感しています。
今後の目標
いつまでも選ばれる沿線であるために、「沿線価値向上に資する魅力的な事業パートナーとの関係性の構築」「時代に即した新たな施設開発を企画する」という2つの目標を掲げています。特に後者では以前から携わりたいと考えていたマンションの用地仕入を支援できるのでは…という思いも。例えば、マンション用地には広すぎる土地であっても商業施設との融合を図れば取得も可能になるかもしれない。そうすれば土地の魅力も増し、施設も集客が見込めるなど相乗効果にも期待できる。住宅・非住宅両方の経験を持つ私ならではの発想で、これからもお客様から感謝される仕事をしたいと思っています。
※所属部署、役職は当時の名称です。