阪急電鉄では、環境省と国土交通省の連携事業である「エコレールラインプロジェクト事業」の補助を受けて、2017年1月に阪急電鉄千里変電所(吹田市古江台)に「駅舎補助電源装置」を導入しました。
電車がブレーキをかけた時に作りだされる回生電力は、電車から架線を通して、他の電車の動力として使用していますが、この「駅舎補助電源装置」を導入することにより、回生電力のうち余剰となる分(余剰回生電力)を交流に変換し、下新庄駅から北千里駅の千里線8駅の照明や空調、エレベーター、エスカレーターなどに活用することで、より一層の省エネルギー化を推進します。
阪急電鉄千里変電所への「駅舎補助電源装置」の導入による省エネルギー効果は、年間約156,000kwhを見込んでおり、一般家庭が1年間で使用する電力量の約30軒分に相当します。
今後、当社の他の変電所への装置導入の検討を進めていくほか、公共交通機関として省エネルギー化の推進にさらに取り組んでまいります。
「駅舎補助電源装置」のしくみ
1 「駅舎補助電源装置」について
電車がブレーキをかけた時に作り出される回生電力を、駅の照明や空調、エスカレーターなどに活用できるよう、直流から交流に変
換するインバータ装置です。
■導入場所 阪急電鉄千里変電所(吹田市古江台6−1−1)
■運用開始 2017年1月27日
■機器仕様
メーカー 三菱電機株式会社
入力(変換前)電圧 直流1,500V
出力(変換後)電圧 交流210V、3相 60Hz
定格出力 200kw−30秒、2分30秒休止
2 「エコレールラインプロジェクト事業」について
駅などの鉄道施設への再生可能エネルギー発電設備や省エネ設備などの導入、または車両の省エネ化を推進しようとする鉄・軌道事
業者に対し、一般社団法人 低炭素社会創出促進協会を通じて、環境省と国土交通省が連携して事業費の一部を補助する事業。
省エネ設備などの導入を促進し、これらの本格的な普及につなげ、二酸化炭素の排出の抑制を図ることを目的としています。