安全・安心の追求 Safe, reliable infrastructure
KPI(グループ共通)
| 指標 | 目標値 | 範囲 |
| 鉄道事業における有責事故件数 | ゼロの継続 | 阪急電鉄・阪神電気鉄道・北大阪急行電鉄・能勢電鉄 |
グループの主な取組
鉄道事業における安全・安心の追求
当社グループの鉄道各社では、公共交通機関として、安全・安心の追求を最重要テーマであると認識し、安定的な輸送サービスの提供に注力しています。鉄道の安全性を確実に担保するためには、従業員の意識高揚や育成と並行して、"ヒューマンエラーはどうしても避けられない"ことを前提に、それを補完するための保安システム整備を着実に進めることが重要です。また、すべてのお客様に安心して快適にご利用いただける環境を整備することで、顧客満足度の向上と利用拡大にもつなげていきます。特に、阪急電鉄・阪神電気鉄道では、鉄道駅及び列車における以下のような取組を通じて、安全・安心の追求を推し進めています。
鉄道全駅へのホーム柵設置に向けて
ホームの安全性の向上施策としてホーム柵の設置を進めています。2021年12月に創設された「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用することで、阪急電鉄では2040年度末頃までに、阪神電気鉄道では2042年度頃を目途に、それぞれ全駅にホーム柵(可動式又は固定式)を設置する計画です。

車内の安全性向上に向けた防犯カメラの設置
車内のセキュリティを強化するため、車内防犯カメラの設置を進めています。通信機能を有するカメラシステムであり、車内状況の映像を運転指令所などからリアルタイムで確認できるため、事故トラブルが発生した際に状況に応じた迅速な対応が可能となるほか、犯罪や迷惑行為の抑制にもつながります。阪神電気鉄道では2025年4月に保有する全車両(近年中に代替更新する車両を除く。)への車内防犯カメラの設置が完了しました。阪急電鉄は2027年度末までに設置する計画です。

安全運行のための従業員の育成
お客様に安心して鉄道をご利用いただけるよう、安全を大切にする従業員の育成に取り組んでいます。具体的には、経営トップ層による現業部門の巡視及び従業員との意見交換を通じた安全意識の高揚、過去の事故や災害を学び、‶鉄道会社の従事員としてどう行動すべきか"を考えるための社員研修施設、安全考学室(阪急電鉄)・安全繫心室(阪神電気鉄道)の設置、鉄道施設の保守に関する技術向上のための安全大会の実施、非常事態の対応のための総合訓練の実施などを行っています。

安全考学室(阪急電鉄)


安全繋心室(阪神電気鉄道)
安全輸送に向けたハード面の強化
ホーム現在の阪神なんば線淀川橋梁は、線路部分が堤防の高さより低く、台風接近等により高潮が想定されるときには河川の氾濫を防ぐため列車を運休させて防潮鉄扉を閉鎖する必要があります。これを恒久的に解消するために新たな橋梁を建設するとともに、前後の区間を高架化し、工事区間(約2. 4㎞)にある5か所の踏切道を廃止します。これにより阪神なんば線のすべての踏切道がなくなります。



南海トラフ地震の発生を想定した避難誘導訓練及び施設の復旧訓練
阪急電鉄では、2024年11月、宝塚線平井車庫において、南海トラフ地震の発生に備える訓練を実施しました。列車が駅間の津波浸水予想区域で停止する事態を想定し、お客様を付近の踏切道まで避難誘導する訓練を行った際は、車いすご利用の方や近隣の小学生にも参加していただき、避難の方法を検証しました。また、地震により傾斜した架線柱や大きく変位した軌道の復旧に関する技能習熟訓練を実施しました。

鉄道車両における安全性の向上・バリアフリー化の取組
阪急電鉄では、車内で急病人や非常事態が発生した場合に、お客様から乗務員に通報できるよう、全車両に非常通報装置を設置しています。また、万が一の急ブレーキ時に、お客様の転倒や衝突を防止するため、1000系及び1300系以降の車両では座席端部の袖仕切りを大型に改良するとともに、縦手すりを設置しています。最も新しい形式の車両である2000系及び2300系においては、車いすスペースの拡大を図っており、車いす固定具を設置したり、車いすスペース・優先座席付近の吊り手の高さ、色を変更したりするなど、安全性向上に取り組んでいます。阪神電気鉄道では、乗務員と通話が可能な非常通報装置、車内案内表示器、車両連結間の転落を防止するほろを全車両に設置しています。また、普通車両の5700系及び5500系は、吊革の高さを3段階とすることや縦手すりを増やすことで、車両の揺れに対してお客様が適切に体を保持できるようにし、安全性向上に取り組んでいます。




バリアフリーに向けた乗降時のサポート業務の強化
駅係員による乗降時のサポートについてウェブで事前に予約できるサービスを2025年4月から開始しました。阪急電鉄線内の87駅での乗降時が対象で、予約の際、ウェブ上で乗車予定の電車やサポート内容を入力することで、その情報が駅係員専用のアプリに自動的に連携されます。駅係員の派遣やサポートの準備等を円滑に行えることから、お客様により安心してご乗車いただけるようになりました。

子ども・子育てにやさしい社会づくりのための取組
お子様と、お子様をお連れのお客様に対しても快適にご利用いただくため、阪急電鉄および阪神電気鉄道では、駅のトイレに「ベビーチェア」、「ベビーベッド(おむつ交換台)」の設置を進めているほか、阪急電鉄の主要駅(※)においては「授乳室」も設置しています。
(※)神戸線:大阪梅田駅、塚口駅、西宮北口駅、夙川駅、六甲駅、神戸三宮駅
宝塚線:豊中駅、石橋阪大前駅、川西能勢口駅
京都線:京都河原町駅

地域社会との連携を通じた防災
西日本旅客鉄道・グランフロント大阪TMO・Osaka Metroとともに、梅田エリアに来訪されるお客様やテナント従業員の方々などを対象とした防災啓発活動「梅田防災スクラム」を展開し、非常時の対応力向上(※)にまちぐるみで取り組んでいます。
また、西梅田地区では、阪神電気鉄道が事務局を務める一般社団法人西梅田地下道管理協議会が中心となり、会員地権者が連携・共同したエリア防災体制構築を目指して、各会員事業所・所有ビルの防災力の向上、共助可能な備えへの取組などの活動を行い、安全・安心なまちづくりを推進しています。
(※)デジタルサービスを活用した情報発信、防災セミナー実施、テナントと連携した防災啓発に係るツール掲載など。

グループ各社における具体的な取組については、各社WEBサイトをご覧ください。
安全報告書
バリアフリー
梅田地区エリアマネジメント実践連絡会における防災の取組